エミレーツ・グループの上半期税引前利益は66%減の41億ディルハム
エミレーツ・グループは、2026-27年度上半期決算を発表しました。上半期6カ月間の税引前利益は前年同期比66%減の41億ディルハム(11億米ドル)、売上高は12%減の662億ディルハム(180億米ドル)となりました。湾岸地域で続く紛争に伴う混乱や燃料価格の高騰を受けつつも、底堅い顧客需要や貨物事業の貢献により売上高と現金を健全に維持したとしています。
燃料高騰と地域紛争が響きグループ全体で減益
グループの税引後利益は、法人所得税費用の計上後に前年同期比66%減の36億ディルハム(10億米ドル)となりました。EBITDAは前年同期の211億ディルハム(57億米ドル)から41%減の125億ディルハム(34億米ドル)を記録しています。売上高は前年同期の754億ディルハム(206億米ドル)から12%減少しました。
2026年9月30日時点の現金資産は541億ディルハム(147億米ドル)となり、2026年3月31日時点の596億ディルハム(162億米ドル)から減少したものの、航空機の引渡し前支払いや債務返済に自己資金を充当しました。また、ドバイ投資公社(インベストメント・コーポレーション・オブ・ドバイ、ICD)に対し、2025-26年度配当の残額20億ディルハム(5億4,500万米ドル)を支払っています。従業員数は2026年3月31日比で2%減少し、12万8,237人となりました。
エミレーツ航空・グループ会長兼最高責任者のシェイク・アハメッド・ビン・サイード・アル・マクトゥーム殿下は、厳しい環境下でも底堅い需要と貨物事業が貢献したと説明し、運航再開を支援したUAE政府への謝意を示すとともに、将来に向けた投資の継続と下半期への慎重ながらも楽観的な見通しを表明しました。
エミレーツ航空の上半期の税引前利益は、前年同期の114億ディルハム(31億米ドル)を下回る37億ディルハム(10億米ドル)となり、税引後利益は前年同期比66%減の33億ディルハム(9億300万米ドル)でした。その他営業収益を含む売上高は前年同期比13%減の569億ディルハム(155億米ドル)となりました。
地域各地の空域制限や閉鎖などの影響を受け、旅客数は前年同期比22%減の2,180万人、平均旅客座席利用率は72.0%(前年同期79.5%)に低下しました。一方で、貨物部門のエミレーツ・スカイカーゴは輸送量が1%減の120万トンにとどまったものの、海上輸送の混乱などを背景に貨物売上高は52%増加しました。営業費用における燃料費は、ヘッジ利益控除前で60%増加したものの、リスク管理戦略による71億ディルハムの利益により純増率は13%に抑えられています。
機材面では、新造A350型機9機の引き渡しを受けたほか、12機(A380型機9機、ボーイング777型機3機)の全客室改装を完了しました。さらに、5月にはアル・マクトゥーム国際空港において、2030年代半ばの完成を予定する51億米ドル規模のMRO施設の起工式を行っています。
グループ会社では、エミレーツ・フライト・ケータリングの外部顧客向け売上高が51%減の2億7,300万ディルハム(7,400万米ドル)、エミレーツ・レジャー・リテール/MMIの売上高が13%減の12億ディルハムとなりました。
dnataは海外事業が下支えし戦略投資を継続
空港ハンドリングや旅行事業などを手掛けるdnataの税引前利益は前年同期比51%減の4億1,000万ディルハム(1億1,200万米ドル)、税引後利益は56%減の3億900万ディルハム(8,400万米ドル)でした。売上高は前年同期比7%減の110億ディルハム(30億米ドル)、EBITDAは31%減の9億3,900万ディルハム(2億5,600万米ドル)となりました。
部門別では、空港オペレーション部門が売上高54億ディルハム(15億米ドル)を記録し、航空機取扱便数は8%減の41万4,012便、貨物取扱量は6%減の149万トンでした。機内食・リテール事業の売上高への貢献は1%増の42億ディルハム(11億米ドル)、旅行部門は英国の事業売却などの影響により31%減の14億ディルハム(3億7,300万米ドル)となりました。
dnataは設備投資も進めており、西シドニー国際空港(WSI)の貨物施設に3,200万豪ドルを投資すると発表したほか、ドバイ・サウスでは1億ディルハム(2,700万米ドル)を投じた新物流施設を稼働させています。
2026-27年度上半期の実績概要
- グループ税引前利益: 41億ディルハム(11億米ドル / 前年同期比66%減)
- グループ売上高: 662億ディルハム(180億米ドル / 前年同期比12%減)
- グループEBITDA: 125億ディルハム(34億米ドル / 前年同期比41%減)
- グループ現金資産(2026年9月30日時点): 541億ディルハム(147億米ドル)
- エミレーツ航空税引前利益: 37億ディルハム(10億米ドル / 前年同期比68%減)
- エミレーツ航空売上高: 569億ディルハム(155億米ドル / 前年同期比13%減)
- dnata税引前利益: 4億1,000万ディルハム(1億1,200万米ドル / 前年同期比51%減)
- dnata売上高: 110億ディルハム(30億米ドル / 前年同期比7%減)
本記事はエミレーツ・グループの発表をもとに作成されました。
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