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JFEテクノリサーチ、水素製造開発を支援する水電解評価試験装置を販売開始へ

JFEテクノリサーチ株式会社は、グリーン水素製造技術の研究開発を支援する「水電解評価試験装置」の販売を開始する。本装置は、水電解単セルに対して電流や電圧、温度、流量などの条件を精密に制御しながら、初期性能から長時間の耐久性まで電解性能を評価できる試験装置である。接液部に金属を使用しない構造を採用することで、金属イオン溶出の影響を排除した高精度な評価を可能にするとしている。

開発の背景

カーボンニュートラルの実現に向け水素エネルギーへの期待が高まる中、再生可能エネルギー由来の電力を用いてCO2を排出せずに水素を製造する「グリーン水素」の技術開発が活発化している。

従来の水電解評価試験では、配管や接液部の金属材料から溶出する金属イオンが試験結果に影響を与える場合があった。PEM(プロトン交換膜・固体高分子形)水電解では電解質膜の劣化促進要因となる可能性があり、AEM(アニオン交換膜形)水電解ではアルカリ環境下での金属腐食が懸念されていた。同社は受託評価試験で培った知見をもとに、顧客自身が高精度で再現性の高い評価試験を行えるよう本製品を開発した。

装置の特長

本装置は、水電解装置を構成する最小単位である単セルを対象とし、部材開発の初期段階から実用化を見据えた長期耐久試験まで一貫した評価環境を提供する。主な特長は以下の通りである。

  • 接液部金属フリー構造:配管や流路などの接液部に金属材料を使用しない構造(セル本体は金属製)を採用し、金属イオン溶出による試験への影響を抑制する。PEM形とAEM形の両方で不純物混入や腐食の影響を低減する。
  • 再生可能エネルギー連携を模擬した間欠運転:太陽光や風力発電などの変動電源との連携を想定し、オプションのポテンショスタット(電位制御電源)によりPEM形水電解セルの起動停止模擬試験に対応する。
  • 開発ステージに応じたカスタマイズと技術支援:マニュアル仕様からプログラム制御仕様、背圧制御の追加など目的に応じた構成に対応する。導入後は条件設定などの技術サポートや部材分析・評価などの受託サービス(いずれも有料)も提供する。

装置の仕様と主な活用例

装置の主な仕様およびオプション構成は以下の通りである。

  • 基本仕様:接液部金属フリー、背圧(最大0.3MPa)、電源(KIKUSUI)、流量(1mL/min〜100mL/min)、水素警報器
  • オプション例:カソード水素ライン、ガス分析ライン、アノード循環、水素ガスクロスリーク、石鹸膜流量計、UVランプ

活用例として、水電解触媒の性能評価、電極材料の比較試験、膜やガス拡散層など構成部材の評価、セル設計や運転条件の最適化、長期耐久性評価、背圧がセル性能に与える影響評価などが挙げられている。

JFEテクノリサーチ株式会社の概要

  • 社名:JFEテクノリサーチ株式会社
  • 本社所在地:東京都千代田区大手町一丁目6番1号 大手町ビル4階
  • 代表者:代表取締役 花澤 和浩
  • 事業内容:試験・実験方案作成から測定、データ解析、評価、コンサルティング、計測装置開発

本記事はJFEテクノリサーチ株式会社の発表をもとに作成。

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