QueryPie AI、日本企業向けにAIペネトレーションテストサービスを提供開始
QueryPie AI合同会社は、AIが攻撃者の視点で企業のWebサービスやAPIを探索し、不正アクセスや情報漏えいにつながる弱点を検証する「AIペネトレーションテストサービス」の提供を日本企業向けに開始しました。
本サービスは、自社開発のセキュリティ特化型AIモデル「QLM」と独自のGPUインフラを活用し、攻撃経路の探索から検証結果の報告、修正支援、修正後の再検証までを一貫して担います。診断データを外部のAIサービスに送信せず、自社完結型で機密性を維持しながら脆弱性診断を行います。
高度化するサイバー攻撃と診断体制の課題
国内ではサイバー攻撃による情報漏えいやサービス停止が経営課題となっています。警察庁の発表によると、2026年上半期のランサムウェア被害報告件数は123件となり、統計を開始した2020年下半期以降で半期として過去最多を記録しました。
また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」組織向けでは、1位の「ランサム攻撃による被害」、2位の「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」に続き、「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めて3位に入り、「システムの脆弱性を悪用した攻撃」も4位となっています。AIによる攻撃が高速化・巧妙化する一方、企業側の診断は年1回程度や特定の範囲に限られるケースが多く、診断の合間にサービスが変更されても確認が追いつかない現状があります。同社は、脆弱性の有無を調べるだけでなく、認証や権限の不備、複数の弱点の組み合わせがどのような被害をもたらすかを攻撃者より先に確かめることが重要であるとしています。
自社完結型の環境とAIによる自律的な検証
本サービスは、合意した診断範囲と実行ルールのもとで稼働中のWebサービスやAPIを対象に検証します。AIエージェントがサービスの構造やAPI、認証・権限の仕組みを把握し、仮説を立てて検証を反復します。アクセスを遮断された場合でも応答を分析して迂回経路を探り、複数段階の攻撃経路を最終的な影響までつなげて確認する動的解析(DAST)を実施します。
診断に使用するAIモデル「QLM」は、脆弱性を分析・再現する能力を測る評価「CyberGym」の社内比較評価で88.1点を記録し、比較した主要なLLMの中で最も高い成功率を示したとしています。QLMは自社データセンターのGPU上で稼働し、外部のLLMサービスを利用しないため、システム情報や脆弱性情報が外部へ送信されることはありません。また、関連ログの任意閲覧やモデル学習への利用は行われず、サービス終了後は診断過程で生成・収集されたデータがすべて廃棄されます。
診断結果のレポートには、脆弱性の深刻度や影響範囲、検証の証拠、再現手順(PoC)、原因分析、具体的な修正案が盛り込まれます。Devin、Codex、Claude Codeといったコーディングエージェントとの連携による修正支援や、修正後の再検証も行われます。利用にあたっては診断対象のIPアドレスまたはURLを提供する仕組みで、料金体系は固定型と時間単位型の2プランが用意され、無料トライアルも提供されています。
今後の展開と両代表のコメント
QueryPie AIは今後も独自のセキュリティAI技術を高度化し、企業が安全性を確かめながら開発・運用を進められる環境づくりに取り組む方針です。
今回の発表に際し、QueryPie, Inc. 創業者 兼 CEOのBrant Hwangは、人の手による診断だけで複雑な攻撃経路や迂回手法を洗い出すことの困難さを指摘したうえで、独自のセキュリティAI技術を磨き続け、日本企業が安心して任せられる診断を提供していく旨を述べています。また、QueryPie AI合同会社 代表社員の有延 敬三は、診断データの所在に関する懸念に対し、自社開発のLLMと独自のGPUインフラによって外部へデータを送らずに一連の工程を担える点を説明し、攻撃者より先に弱点に気づける環境をともにつくっていくとしています。
QueryPie AI合同会社 会社情報
- 所在地:東京都港区虎ノ門1丁目17番1号 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー15階
- 代表:有延 敬三
- URL:https://www.querypie.ai/
本記事はQueryPie AI合同会社の発表をもとに作成されました。
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