第71回財界賞に関経連の松本正義会長 特別賞に柳内光子氏、経営者賞に上野真吾氏ら
総合ビジネス誌『財界』を発行する財界研究所は、令和8年度の「財界賞(第71回)」および「経営者賞(第69回)」の受賞者を決定しました。11月6日(金)に東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急で選考委員会が開かれ、各賞の受賞者が選出されました。
「財界賞」はグローバルに社会に貢献し広く日本経済を牽引した経済人を、「経営者賞」は令和8年に顕著な業績を残した経営者や人材教育等で特筆すべき取り組みをした経営者を対象としています。授賞式典は2027年1月14日(木)に東京都内のホテルで開催される予定です。
財界賞と財界賞特別賞の選出
財界賞には、関西経済連合会会長(住友電気工業会長)の松本正義氏が選ばれました。2025年に開催された大阪・関西万博を成功させたほか、関西経済の活性化に向けた様々な提言を行ってきた実績があります。「マルチステークホルダー資本主義」の重要性を訴え、「五方よし」の精神で顧客・従業員・取引先・地域社会・株主に対し、公平でバランスの取れた価値の分配を図ることが大事だとして中長期的な企業価値向上を目指す姿勢が高く評価されました。
財界賞特別賞には、山一興産社長の柳内光子氏が選出されました。家業の建材業を継ぎ、兄の内山甚一氏とともに1963年に内山コンクリート工業(現内山アドバンス)を設立、1969年に山一興産を設立して1984年に社長へ就任しました。関東エリアトップクラスの生コン会社として業界をリードしているほか、浦安商工会議所会頭を五期十五年務め、福祉事業や保育事業も手掛けるなど地域貢献への取り組みも評価されました。
経営者賞は6組7名が受賞
経営者賞には以下の経営者陣が選ばれました。
住友商事社長の上野真吾氏は、2024年の社長就任以来、米航空機リース大手・エアリースを1兆円超で買収するなど「No.1事業群」を目指す積極姿勢や、グループのSCSKを約9000億円で完全子会社化するなど大胆な構造改革に着手し、デジタル・AI戦略を加速させている点が評価されました。
ミネベアミツミ会長の貝沼由久氏は、ミネベアとミツミ電機の統合から今年で10年を迎える中、M&Aを駆使して精密部品の世界的メーカーに押し上げた功績が評価されました。2009年の社長就任以来、売上高を6倍に拡大し、データセンターやヒューマノイドなどの新領域を開拓しています。
森ビル会長の辻慎吾氏は、「東京の磁力を高める」と訴えて都市開発を推進し、「虎ノ門ヒルズ」「麻布台ヒルズ」を相次いで完成に導いた手腕や、創業家の森稔氏から経営を引き継いで「森ビルらしさ」を次につなぐ姿勢が評価されました。
新東通信会長の谷喜久郎氏と同社社長の谷鉄也氏は、「愛・地球博」の誘致活動や「名古屋シティマラソン」の企画・運営、東山動植物園のPFI事業や名古屋城金シャチ横丁の開発などを手掛け、親子二人三脚で地域活性化に努めている点などが評価されました。スペインとの文化交流にも尽力し、「サン・ジョルディの日」を日本に広める活動も行っています。
アイ・グリッド・ソリューションズ社長の秋田智一氏は、商業施設や物流施設、工場の屋根に太陽光発電設備を設置し、余剰電力を循環させる仕組みや、AIプラットフォームで需給バランスを一致させる独自技術により、脱炭素時代に効率的なエネルギーソリューションを提供している点が評価されました。
メーカーズシャツ鎌倉社長の貞末奈名子氏は、綿の栽培から国内で完結させる「国産シャツ」づくりに取り組み、2023年には愛媛県今治市の「しまなみコットンファーム」で「超長綿」のオーガニックコットン収穫に成功しました。2024年にアメリカ市場へ再進出した挑戦姿勢も評価されています。
選考委員一覧
選考委員会は、以下の委員によって構成されました(五十音順)。
- 伊藤邦雄氏(一橋大学CFO教育研究センター長)
- 北畑隆生氏(元経済産業事務次官)
- 熊谷亮丸氏(大和総研副理事長)
- 小林いずみ氏(富士通取締役)
- 小宮山宏氏(三菱総合研究所理事長・第28代東京大学総長)
- 首藤若菜氏(立教大学経済学部教授)
- 藤沢久美氏(国際社会経済研究所理事長)
- 村田博文(司会兼任・総合ビジネス誌『財界』主幹)
本記事は株式会社財界研究所の発表をもとに作成しました。
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