リーガルテック、次世代半導体パッケージのバーティカルAI特許動向を調査
リーガルテック株式会社は、特許AIエージェント「MyTokkyo.Ai」を活用し、次世代半導体パッケージ産業におけるバーティカルAIの技術課題と国内公開特許の動向を調査した結果を公表しました。

調査では30件の検索式から重複を除いた74件のうち、AIが設計・材料・製造・検査の具体的な解決手段として使われている23公報(同一ファミリー整理後で22件)を分析対象としました。確認された公報において、海外企業は画像や超音波、X線を用いた検査・計測、国内企業は封止材や基板材料の物性・配合予測に関する技術が目立つ結果となっています。

同社は、次世代半導体パッケージ産業におけるAI導入を阻む主要課題として以下の3点を整理しています。
- 不良データの不足:ボイド(空洞)、剥離、接合ずれなどの不良は発生頻度が低く、学習画像を十分に集めにくい課題があります。パッケージの種類や製造条件の変化によってモデル精度が低下する可能性も挙げられています。
- 異種データの統合:材料物性、配合、形状、画像、温度など形式の異なるデータを結び付ける必要があり、反りや寿命を予測するには設計から検査までの工程横断的なデータ処理が重要とされます。
- 予測結果の現場への反映:AIが高さ、欠陥、位置を判定しても、検査装置や加工装置の制御へ反映できなければ歩留まり改善につながらず、判定根拠を現場で説明できることも求められます。
特許出願が確認された主な技術領域と企業動向
分析対象となった23公報の内訳は国内企業が13件、海外企業が10件でした。確認できた範囲において、海外企業は検査・計測、国内企業は材料予測と装置制御に特徴が見られます。
- 検査と計測:KLAは画像からバンプの高さを予測し接合後のずれを前工程へ戻す技術、アプライドマテリアルズは少数の欠陥画像を補いながらハイブリッドボンディングの接合欠陥を2段階の学習モデルで分類する技術を出願しています。SonixとMITでは超音波やX線を使って内部欠陥である剥離・ボイドを非破壊で分類する技術が確認されました。
- 材料とパッケージ特性の予測:レゾナックと味の素において、樹脂の物性や配合から反りなどのパッケージ特性を予測する技術が確認されました。試作前に特性を推定することで、材料設計や条件調整の試作回数を減らせる可能性があります。
- 加工と装置制御:ディスコは加工画像から切断線の位置や加工状態を判定し、加工条件や装置の動作制御へ反映する技術を出願しています。
日本企業における開発機会の考察
確認した公報と技術課題を踏まえ、同社は日本企業の開発機会に関する考察を挙げています。なお、これは特許の空白や権利取得の可能性、他社権利との抵触を判断するものではないとしています。
チップ同士を直接接合するハイブリッドボンディングでは、海外企業の出願が確認されている一方、日本企業は接合装置や位置合わせ、検査装置の知見を生かせる可能性があるとしています。また、封止材や基板材料の特性予測は国内企業の材料データを生かしやすい分野であり、材料メーカーとパッケージメーカーのデータ連携が焦点になると分析しています。さらに、超音波やX線、画像、温度などを組み合わせた内部欠陥判定においては、現場で蓄積した不良データと検査ノウハウが差別化要素になると見解を示しています。
調査の概要と留意事項
今回の調査に関する条件および概要は以下の通りです。
- 調査日:2026年11月4日
- 調査期間:2021年1月1日から2026年10月31日
- 調査対象:30件の検索式を実行し、延べ表示87件、重複除去後74公報を確認。AIが次世代半導体パッケージの具体的な解決手段として使われている23公報、22特許ファミリーを分析
- 留意事項:各検索式の表示は最大5件であり、総ヒット数や業界全体の出願件数を示すものではありません。KLAの特許第7700238号と特開2025-131858は同一ファミリーとして整理されています。ウエハ加工や搬送を中心とする公報は、パッケージ工程を含むものだけを境界例として参照しています。2026年分は未公開案件が多いため、年別の増減は判断していません。技術動向の把握を目的としており、侵害、無効性、特許性の判断は行っていません
主な確認公報には、特許第7598393号(KLA)、特表2026-511859(アプライドマテリアルズ)、特開2023-007647(レゾナック)、特開2022-179030(味の素)、特開2023-081845(Sonix)、特開2026-060926(MIT)などがあります。
- 会社名:リーガルテック株式会社
- 代表取締役CEO:平井 智之
- 所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
- 設立:2021年3月
- 資本金:4億9,300万円(資本準備金含む)
- URL:https://www.legaltech.co.jp/
- 提供サービス:特許AIエージェント「MyTokkyo.Ai」(製品ページ:https://www.tokkyo.ai/pvt/ )、知の資産化ナレッジベース「IPGenius」、秘密情報の共有データルーム「リーガルテックVDR」
本記事はリーガルテック株式会社(MyTokkyo.Aiによる当社調査)の発表をもとに作成しました。
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