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東京海上アセットマネジメントなど ブラジルで下水汚泥活用のバイオ炭事業を開始へ

東京海上アセットマネジメント株式会社は、ID&Eホールディングス株式会社傘下の日本工営株式会社と協力し、ブラジル・サンパウロ州のサンパウロ州基礎衛生公社(Companhia de Saneamento Básico do Estado de São Paulo、SABESP)をパートナーに迎えて「社会課題解決型バイオ炭カーボンクレジット創出プロジェクト」を本格的に開始する。下水汚泥由来のバイオ炭製造における実証試験の成功を受けて始動するもので、バイオ炭の製造から農地施用、カーボンクレジットの創出・販売までを一気通貫で実施するモデルの確立を目指す。

下水汚泥の増加と酸性土壌への対応が背景に

ブラジルでは都市化に伴い下水処理の高度化が急務となっており、2020年衛生法改正により政府は「2033年までに下水処理率90%」の目標を掲げている。施設整備の進展に伴い下水処理過程で発生する下水汚泥が大幅に増加する見込みで、適切な処理と有効利用が課題となっている。

また、農業生産が盛んなセラード地域(国土の約24%)をはじめ、ブラジルでは国土全体の67%が酸性土壌に占められている。保水性や養分保持力が低いことから、生産性を維持・向上させるための持続可能な土壌改良材が不可欠となっている。

実証試験の成功を受け本格プロジェクトへ移行

本プロジェクトでは、下水処理過程で発生する下水汚泥を炭化装置で処理してバイオ炭を製造する。製造したバイオ炭を農地へ施用して土壌改良材として活用するとともに、大気中の炭素を長期間固定化することでカーボンクレジットの創出を行う。

プロジェクトの推進にあたっては、サンパウロ州における下水処理の約60~70%を担う同州最大の上下水道事業者であるSABESPより下水汚泥の供給を受ける。2025年度より実施した小規模な実証試験において、バイオ炭の含有成分や品質に関する分析と、カーボンクレジット創出および農地利用に向けた有効性と事業ポテンシャルを確認したことを受け、本格的なプロジェクトとしてスタートする。

将来的な他地域展開と防災ファイナンスとの連携

プロジェクトを通じて下水汚泥の資源循環、ブラジル農業の生産性向上、温室効果ガス(GHG)の吸収・除去を同時に達成し、現地の環境改善と社会課題の解決を目指す。将来的には様々なファイナンススキームを検討・活用しながら、ブラジル全土や他国への横展開を図るとしている。

さらに、自然の力を活用して災害リスクを軽減する「自然基盤型防災ファイナンス(Nature-Inclusive Disaster Risk Finance: DRF)」の思想にも合致しており、衛生インフラ、カーボンクレジット市場、防災ファイナンスを統合した先駆的な事例となるよう推進される。

本記事は東京海上アセットマネジメント株式会社の発表をもとに作成。

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