リョーサン菱洋グループ、人事評価制度の目標分析に生成AIツールを活用
エレクトロニクス商社のリョーサン菱洋ホールディングス株式会社およびリョーサン菱洋株式会社(リョーサン菱洋グループ)は、人材育成に重きを置いた人事評価制度の運用において、生成AIを活用したマネジメントの高度化に取り組んでいる。本取り組みには、組織・人事コンサルティングを手がけるクレイア・コンサルティング株式会社が開発した目標分析アプローチをもとに、生成AIとHR専門知を組み合わせた目標分析ツールを活用している。グループでは目標設定や計画策定のスキル向上を図り、事業戦略の組織実行力を高めていくとしている。
取り組みの背景と狙い
リョーサン菱洋グループは、2024年4月の経営統合を契機に、人材を最重要資産と位置づけた経営変革を推進している。統合によって事業や組織の規模が拡大したことに伴い、経営戦略を現場の具体的な目標に落とし込み、組織全体で戦略実行力を強化する必要性が高まっていた。
従業員数の増加に対応した効率的かつ網羅性の高いマネジメント手法が求められる中、同グループは生成AIの導入を決定した。日々のマネジメントの質が反映される目標設定に着目し、テクノロジーと人の知見を組み合わせた新たな人事システムの構築を進めている。
約1,100名の目標を15の観点で多角的に分析
今回の取り組みでは、約1,100名の従業員が設定した個人目標を、クレイア・コンサルティング株式会社のHR専門知に基づく分析設計を活用して分析した。組織目標との連動性、難易度の妥当性、アクションプランの的確度など15の観点に分解し、生成AIを用いて多角的な分析を実施している。
分析結果から組織別や観点別の傾向を可視化し、経営層や人事部門の問題意識と照合することで、組織力強化に向けた重点課題を明示した。従来は属人化しがちだった人事評価制度において、生成AIによる客観的分析と専門的な解釈を組み合わせ、各個人の目標設定内容の現状を数値化して改善に役立てている。
リョーサン菱洋ホールディングス株式会社で人事部長を務める五月女 順一氏は、組織目標に紐づく個人目標の設定と実行を通じて成長を支援する評価制度として機能させるため、専門知と生成AIを組み合わせた仕組みを導入したと説明している。
今後の展望と改善サイクル
今回の分析では組織ごとの傾向把握に加え、15の観点において質の高い目標設定事例が抽出された。今後はこれらの好事例を目標設定ガイドへ追加し、組織全体の評価プロセスにおける目標設定および管理の質を高めていく。
グループ内では、分析、好事例の抽出、ガイドへの反映、目標の見直し、次年度の再分析という改善サイクルを実行する方針だ。目標設定やマネジメントの変化を定量的に追跡し、組織力とマネジメント力の継続的な向上を図る。将来的には得られた知見やシステムを配置や育成など人事領域全体へ展開し、人的資本経営の実現を目指すとしている。
企業概要
リョーサン菱洋ホールディングス株式会社
- 代表:代表取締役社長執行役員 中村 守孝
- 設立日:2024年4月
- 資本金:15,000百万円
リョーサン菱洋株式会社
- 代表:代表取締役社長執行役員 稲葉 和彦
- 事業内容:半導体や電子部品の販売および製造/IT機器や付随するシステムの販売、製造および構築
- 設立日:1953年11月
- 資本金:17,690百万円
クレイア・コンサルティング株式会社
- 代表:代表取締役 草間 徹
- 設立:2002年7月
- 事業内容:組織・人事領域を専門とする経営コンサルティング
本記事はリョーサン菱洋ホールディングス株式会社およびリョーサン菱洋株式会社の発表をもとに作成。
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