住友林業が小規模事業用木造ユニット建築を開発、2027年以降に製品提供へ
住友林業株式会社は、資源循環利用の推進や施工人材不足といった社会課題の解決に向け、小規模事業用建築を対象とした木造ユニット建築「(仮称)KIBLO /キブロ」を開発しました。工場で製造した約10㎡の木造ユニットを現場で組み立てる仕組みで、一次利用後も解体・移設・再組立ができるサーキュラー建築モデルとなっています。同社は2027年以降の製品提供を予定しています。
解体や再組立が可能なサーキュラー建築の仕組み

「(仮称)KIBLO /キブロ」は、約10㎡の木造ユニットを工場で製造し、建設現場に搬入して設置・接合する建築方式を採用しています。ユニットは長辺方向と短辺方向の両方向に連結が可能です。
独自開発した幅600mmで壁倍率7相当を実現する「幅狭耐力壁」により、ユニット連結時にも有効幅約4,680mm、天井高2,400mmを確保し、開放感のある空間を実現します。また、分解と再接合が容易で繰り返し接合しても高い接合性能を維持する「離脱着可能な連結金物」を開発したことで、ユニット単位での解体や再組立が可能となりました。
常設利用を前提に断熱等級4相当の断熱性能を確保しているほか、将来的には有事の際の一時利用施設として活用し、利用終了後は別の用途の施設として再利用することも可能としています。
工期の半減見込みと資材調達の合理化


建設現場での基礎工事と並行してユニットを工場で製造するため、現場作業を大幅に削減し、施工の省力化と工期短縮、施工品質の安定化を図ります。約80㎡規模のモデルケースにおいては、従来工法と比較して工期を半分に短縮できる見込みです。
資材面では、住宅分野で広く利用されている一般流通木材を活用することで、特定部材に依存しない調達体制を整え、建設プロセス全体の効率化によるコストの合理化を図ります。
GREEN×EXPO 2027の施設で先行活用
本技術は、2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)に出展する住友林業館「ひゃくの森」のバックオフィス棟に採用されました。

18ユニットを組み合わせた約180㎡・2階建ての施設で、同プロジェクトでは基礎工事完了後に3日間でユニット設置を完了し、その後3日間で木工事を完了しました。工事期間中は現場事務所、会期中は運営事務所や来客対応スペースとして活用され、会期終了後は建物を解体して別の場所へ移設・再利用される計画です。
今後の展望と事業展開
東京都千代田区に本社を置く住友林業(社長:光吉 敏郎)は、施工力不足が課題となる地方部での小規模事業用建築の需要に応えるなど、社会や地域の課題解決を目指しています。
同社グループは、2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」において、バリューチェーン「ウッドサイクル」を通じて森林のCO₂吸収量を増やし、木造建築の普及による炭素固定で脱炭素社会へ貢献する方針を掲げています。
本記事は住友林業株式会社の発表をもとに作成されています。
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