MPower、自宅HPV検査を提供する米Teal Healthに出資
ESG重視型グローバルベンチャーキャピタルファンドのMPower Partners Fundは、自宅で受けられるHPV検査による子宮頸がん検診サービスを提供するTeal Health Inc.にリードインベスターとして出資した。Teal Healthは自宅で検体を採取できる器具「Teal Wand™」と遠隔医療プラットフォームを展開している。MPowerはヘルスケアや戦略的パートナーシップ、行政分野におけるネットワークと経験を生かし、同社の成長を後押しする方針だ。
子宮頸がん検診の受診率向上を目指す背景
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を原因とするがんで、予防が可能とされている。しかし米国では25%以上が適切な検診を受けておらず、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)の推計では2026年に13,490人が新たに子宮頸がんと診断され、4,200人が亡くなると見込まれている。日本での受診率も低く、2022年時点で20~69歳の女性のうち子宮頸がん検診を受けた割合は44%にとどまり、2024年には2,751人が死亡した。
検診の普及を妨げる要因としては、医療機関へのアクセスの悪さや、検査時の痛み、プライバシーの懸念といった医療体験が挙げられる。特に医療機関で行われるパップテスト(子宮頸部の細胞を擦り取る検査)に伴う身体的負担が課題となっていた。
自宅で検体採取が可能なTeal Wand™の特徴
Teal Healthは検診を女性中心に再設計し、自宅で一次HPV検査用の検体を採取できる「Teal Wand™」を開発した。不快感をできる限り軽減するよう設計された器具で採取した検体は、子宮頸部の前がん病変の検出において医療従事者が採取した検体と同等の精度を示すことが確認されており、2025年5月にFDAの認可を取得した。米国の主要な子宮頸がん検診ガイドラインでも、HPV検査による子宮頸がん検診における自己採取検体が認められるようになっている。
あわせて同社は、検診から結果の確認、フォローアップまでを一貫支援する統合型の遠隔医療プラットフォームを提供している。全米で600人以上が参加したTeal Healthの「SELF_CERV」試験では、94%の参加者が医療機関での検診よりも「Teal Wand™」の方がよいと回答した。
全米50州への展開と今後の成長機会
「Teal Wand™」は現在、全米50州で利用可能となっている。さらに2027年1月から適用される連邦ガイドラインでは、多くの医療保険に対して子宮頸がん検診の自己採取をカバーすることが求められる予定で、さらなる成長機会につながると見込まれている。
Teal Health CEO兼共同創業者のKara Egan氏は、検診体験そのものを改善することが多くの人々にインパクトをもたらすとし、グローバルな視点と専門性を持つMPowerを心強いパートナーであると述べている。また、MPower Partners ゼネラル・パートナーのキャシー松井氏は、女性を中心に設計された自宅検診ソリューションが受診率の向上や早期発見につながると確信しているとコメントした。
企業およびファンド概要
Teal Health, Inc.
- 会社名:Teal Health, Inc.
- 住所:米国カリフォルニア州サンフランシスコ
- 代表取締役社長:Kara Egan
- 企業HP:https://www.getteal.com/
MPower Partners Fund
- ファンド概要:スタートアップの持続的成長と社会・環境への好影響を目指すESG重視型グローバル・ベンチャー・キャピタル・ファンド
- ファンドHP:https://www.mpower-partners.com
- 本件問い合わせ先:info@mpower-partners.com
本記事はMPower Partners Fundの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



