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三菱総合研究所、人口減少下で「賢く縮む」自治体向けに4条件を提言

株式会社三菱総合研究所は、人口減少下でも暮らしと機能を持続させる「地域レジリエンス」を高めるため、「賢く縮む」という考え方に基づいた提言を取りまとめました。人口減少が進む人口5万人未満の実在する10市町を対象に複数の居住政策オプションを数値シミュレーションし、行政コストや生活利便性、将来世代への影響などを比較検証した結果に基づいています。

検討の背景とシミュレーション結果

人口減少や高齢化が進む地域では、税収や担い手の減少により、行政・生活サービスを従来通りに維持することが困難になると予想されます。さらに、道路や上下水道、公共施設といったインフラの老朽化に伴い、維持管理や更新作業の頻度が増加することも見込まれています。特に小規模自治体においては、限られた人員や財源の投入先や見直すべきサービスの選択に平時から向き合うことが求められます。

同社が実施したシミュレーションの結果、いずれの居住政策オプションにも効果と負担の両面があり、すべての評価軸で優位となる「万能解」は存在しないことが判明しました。一方で、小規模自治体が「賢く縮む」ために共通して求められる4つの条件が導き出されました。

提言では、人口減少に対応するための具体的な条件として以下の4項目を挙げています。

  • 面的サービスの優先提供エリアの設定:人口や施設の集中ではなく、道路・水道、ごみ収集、公共交通などのサービスを優先維持する「居住推奨エリア」を設定します。エリア外に対しては、太陽光発電・蓄電池や小規模な給排水設備などの分散型インフラ、オンライン診療などのICT、オンデマンド交通を活用した「自立分散居住」の支援策を組み合わせます。
  • 住民の住み替え支援への転換:土地利用のゾーニングだけでなく、過疎エリアの住民が人生の節目に合わせて転居できるよう、住民一人ひとりの住まい方に長期的に伴走する「住まいの計画」を推進します。
  • 地区単位での土地管理方針と体制の準備:過疎化や無住化が進む前から、地区単位で将来の土地管理方針を策定します。土地所有者や地域とのつながりがあるうちに、利活用や粗放管理、自然への還元などの方針を共有し、管理体制を整えます。
  • 将来世代への影響考慮を行政プロセスへ義務づけ:現在の住民の判断が30~40年後の世代の負担とならないよう、政策が将来に与える影響を可視化し、政策評価や設計・選択の行政プロセスに組み込んで継続的な検証を行います。

今後の展開

株式会社三菱総合研究所は今後、政策シミュレーションの精緻化や無住化が進む土地の管理、サービス供給力の補完、100年先を見据えた「地域レジリエンス経営」の理論化を進める方針です。政策提言やコンサルティングなどを通じて、自治体や地域住民の持続可能な選択と行動を支援するとしています。

本記事は株式会社三菱総合研究所の発表をもとに作成されています。

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