青森県りんご対策協議会、りんごの健康効果や目利きを紹介するメディアセミナーを開催
一般社団法人青森県りんご対策協議会は、2026年10月30日(金)にメディア向けセミナー「ドクターズ・フルーツ『りんご』で目指す腸からのインナービューティー~腸から健康・美容を支える、ポリフェノールと発酵性食物繊維~」を開催しました。

セミナーには消化器内科医の工藤あき氏、株式会社 食文化の青果バイヤーである八尾昌輝氏、管理栄養士・料理研究家の金丸絵里加氏が登壇しました。りんごに含まれる成分の健康効果に関する研究知見をはじめ、青森りんごの品種や目利き、保存方法、皮ごと活用するレシピなどが紹介されました。




工藤あき氏の講演では、りんごに含まれる「りんごポリフェノール」と「発酵性食物繊維」の2つの成分について解説が行われました。りんごポリフェノールの約6割を占めるプロシアニジンは、分子が大きく吸収されにくいため一部が大腸まで届き、果皮だけでなく果肉にも含まれています。また、代表的な発酵性食物繊維である水溶性食物繊維のペクチンは、消化されずに大腸へ届いて腸内細菌に利用されます。皮つきの「ふじ」1個(正味322g)には、食物繊維総量6.1gのうち発酵性食物繊維が1.6g含まれます。

大腸において、りんごポリフェノールはフェノール代謝物に、ペクチンは発酵過程で酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸に代謝されます。セミナー内では、軽度高コレステロール成人40名を対象としたランダム化クロスオーバー試験やりんご由来ポリフェノール抽出物を用いた試験、日本人成人38名による弘前産の「ふじ」を用いた試験など、複数のヒト試験や研究レビューが紹介されました。なお、研究ごとに対象者や摂取量、りんごの形態が異なるため、特定の効果を断定する段階ではないことなどの注記も共有されています。
青森りんごの品種特性と美味しい果実の目利き・保存法

八尾昌輝氏からは、冷涼な気候や寒暖差を活かした青森りんごの生産背景や各品種の特徴が紹介されました。甘みと酸味のバランスが良い「ふじ(無袋栽培はサンふじ)」、甘みと豊かな香りの「トキ」、切った後も果肉が変色しにくい「千雪」などが挙げられました。2026年は弘前の8月が比較的涼しく推移し、9月も寒暖差のある日が続いたため、品質に期待が持てるシーズンとされています。
美味しいりんごを見分けるポイントとして、「サンふじ」の表面に見られる「いぼり」と呼ばれる平面的な凹凸、左右の形の整い具合、軸(ツル)の太さ、おしりの黄色いラインなどが挙げられました。また、乾燥防止と低温保存のため、1個ずつ新聞紙やキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、野菜と分けて冷蔵庫で保管する方法や、皮ごと食べやすい皮付きスライスといったアレンジが紹介されました。


食材を組み合わせた皮ごと活用レシピ

金丸絵里加氏からは、皮やその周辺の栄養を活かすレシピが提案されました。紹介されたのは以下のメニューです。
- まるごとりんごのホットオートミール(りんごのペクチンとオートミールの食物繊維を組み合わせた朝食メニュー)
- りんごたっぷり朝食キッシュトースト(食パンに卵液やりんご、玉ねぎなどを合わせたトースト)
- りんごの甘酒チャイ(すりおろしりんごと角切りりんごに甘酒や紅茶などを合わせた一杯)
- りんごとマッシュルームのカマンベールアヒージョ(りんご、マッシュルーム、カマンベールチーズをオリーブオイルで加熱した一品)
りんごを日々の食事に取り入れる際は、よく洗って皮ごと使うことや、ほかの食材と組み合わせることなどが推奨されました。
一般社団法人青森県りんご対策協議会の概要
- 設立:昭和22年10月(青森県産りんごの輸送力を確保するため県内出荷団体と県によって発足、その後改組)
- 目的:青森りんご産業の振興発展(消費宣伝事業)
- 構成:青森県内の主要なりんご関係団体及び全国の青果会社で組織される各地区青森りんごの会
- ホームページ:https://www.aomori-ringo.or.jp
本記事は一般社団法人青森県りんご対策協議会の発表をもとに作成しました。
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