Dellows News

田辺ファーマが薬機法AIエージェント「ヤッキくん」の実務検証を開始

株式会社EdgeXは、同社が提供する生成AIを活用した薬機法AIエージェント「ヤッキくん」について、田辺ファーマ株式会社が本番運用に向けた実務検証を開始したことを発表しました。

先行して実施された事前検証では、医療用医薬品のドクタースライド(医師が作成する講演会資料等)を対象に、田辺ファーマの審査担当者が指摘した事項を「ヤッキくん」が自動検出し、同社が定めた水準の検出率を確認しました。今回の実務検証では、田辺ファーマの審査基準や業務フローに合わせたカスタマイズと検証を進め、MRおよび審査部門の負荷軽減と資材審査業務の品質向上を目指します。

広告資材の表現内容をチェックする「ヤッキくん」

「ヤッキくん」は、作成要領や医薬品等適正広告基準、業界ガイドライン、製品情報、社内ルールなどをもとに、広告資材の表現内容をAIが自動でチェックし、指摘の根拠や改善案を提示するエージェントです。

担当者が資材案を送信すると、AIが関連する作成要領、ガイドラインや電子添文、引用文献を参照し、整合確認を含むコンプライアンスとメディカルレビューを支援します。なお、同ツールは資材案に対する法律的な見解を示すものではなく、各種基準やガイドライン、社内ルール等との乖離をチェックする支援ツールであり、最終的な判断は担当者が行います。

事前検証の成果と実務検証の背景

医療用医薬品の情報提供では、資材に記載された有効性・安全性情報や臨床データ、引用文献などを承認内容や業界ガイドライン、社内基準と照合することが求められます。ドクタースライドの審査では、複数ページにわたる記載の整合性や表現が与える印象も含め、専門的な観点からの確認が必要です。

事前検証では、田辺ファーマが作成した講演会ダミースライドを対象にAIチェックを実施しました。審査担当者が作成した修正指摘項目・指摘箇所と「ヤッキくん」の検出内容を突き合わせたところ、田辺ファーマが設定した水準を満たす検出性能を確認したとしています。田辺ファーマの審査基準をEdgeXが解釈し、ルールやナレッジとしてAIに反映させることで、高い精度と業務適合性を実現しました。

実務検証で目指す3つの効果と今後の展望

本実務検証では、ドクタースライドのレビュー業務にAIを組み込むことで、以下の効果を目指します。

  1. 審査プロセスにおける人的工数の軽減(一次照合と確認箇所の抽出により、専門的な判断へ集中)
  2. 資材審査のリードタイム短縮(AIによる事前チェックの組み込みによる確認・修正工数の削減)
  3. 審査業務の標準化と審査品質の高度平準化(基準の一貫した適用と審査ノウハウの形式知化)

両社は実務検証を通じて有効性を確認したうえで、既存システムとの連携や他の情報提供資材への適用可能性を検討する方針です。

田辺ファーマITデジタル本部デジタル戦略部 BTグループマネジャーの徳冨浩二氏は、AIを人の専門的判断を補完する支援手段と位置付け、実務での有効性と課題を確認しながらレビュー品質の向上と業務効率化の両立を目指す姿勢を示しています。また、EdgeX取締役兼CTOの板野智彦氏は、現場の声に耳を傾け実務で真に役立つかを見極めながら改善を重ねていくとしています。

関連企業概要

田辺ファーマ株式会社

  • 所在地:大阪市中央区道修町3-2-10
  • 代表者:代表取締役 執行役員 Chief Executive Officer 原田 明久、代表取締役社長 執行役員 Chief Operating Officer 辻村 明広
  • 事業内容:医療用医薬品を中心とする医薬品の製造・販売
  • URL:https://www.tanabe-pharma.com/ja/

株式会社EdgeX

  • 所在地:東京都中央区日本橋1-13-1 日鉄日本橋ビル3階
  • 代表者:代表取締役社長 高村 健一
  • 事業内容:生成AIコンサルティングサービス、景表法・薬機法AIエージェント「ヤッキくん」の開発・提供
  • 公式ウェブサイト:https://www.edgex.co.jp/

本記事は株式会社EdgeXの発表をもとに作成されています。

アクセスランキング

今日

1週間