e-Projection、欧州国際会議で米国MFN政策が日本の薬価に与える影響を講演
医薬品の売上予測や事業性評価、薬価・マーケットアクセス戦略を専門とする株式会社e-Projectionは、2026年10月27日にオランダ・アムステルダムで開催された国際会議「World Orphan Drug Congress Europe 2026」において講演を行いました。同社代表取締役の長手寿明氏が登壇し、米国MFN政策が日本の薬価や新薬上市判断に与える影響について発表しました。発表内容は、専門家ら計9名を対象に実施した独自調査の結果に基づいています。


欧州の国際会議で日本市場のケーススタディを発表
2026年11月3日(米国時間)の米国中間選挙を控える中、米国の医薬品価格政策は製薬企業の国際的な価格戦略や投資判断に関わる重要な論点となっています。米国MFN政策は、国際的な医薬品価格の参照関係を通じて、製薬企業が各国市場への新薬導入を判断する前提条件に影響を及ぼす可能性があります。
公的制度によって薬価が規制されている日本市場をケーススタディとし、今回の講演では希少疾病用医薬品に注目して、薬価政策と患者アクセスの関係が欧州の製薬・バイオテクノロジー関係者に向けて発信されました。国際的な価格参照政策が企業の投資配分や上市順序に与え得る影響について分析が示されています。
専門家9名への独自調査から得られた示唆
講演のもととなった調査は、株式会社e-Projectionが2026年8~9月に実施したものです。薬価・政策専門家5名、製薬業界の実務経験者・アドバイザー4名の計9名へのデプスインタビューから、主に以下の見解が示されました。
- 企業の上市判断が制度対応に先行する可能性
日本の薬価制度の変更には時間を要すると見られている一方、MFN政策への対応として製薬企業が上市時期や日本市場への参入を見直す可能性が指摘されています。
- 日本の薬価への影響は薬剤の特徴によって異なる可能性
既存治療との差別化が小さい薬剤では影響が限定的との見解が示された一方、治療上の必要性や革新性が高い薬剤では当局側の判断が変化する可能性が挙げられています。
- 希少疾病用医薬品の投資・上市戦略に新たな検討課題
希少疾病を対象とする属性だけでなく、臨床的な有用性、医療上の必要性、価格設定と事業性との整合性が重要になると考えられています。
なお、これらは調査対象者の見解に基づく分析であり、将来の制度変更や個別製品の薬価・上市結果を保証するものではないとしています。
講演概要と関連調査レポート

今回の講演および発表された調査レポートの概要は以下の通りです。
講演の概要
- 開催日:2026年10月27日
- 開催地:オランダ・アムステルダム
- 登壇者:株式会社e-Projection 代表取締役 長手寿明(Tosh Nagate)
- セッション:Investment & Funding
- 講演タイトル:Japan as a Test Case for U.S. MFN: Implications for Orphan Drug Investment, Pricing and Launch Decisions
関連調査レポート
- レポート名:「米国MFNが日本の薬価・上市判断に与える影響」
- 内容:専門家9名へのデプスインタビューをもとに、MFN政策による日本市場への影響と2027年・2030年の展望を分析。本編レポートと別冊インタビュー記録集を提供し、無料サンプルも公開
- 詳細URL:https://www.e-projection.com/ja/reports/mfn-japan.html

株式会社e-Projectionについて
東京都品川区に本社を置く株式会社e-Projectionは、医薬品の売上予測・事業性評価、薬価・マーケットアクセス、事業開発支援を専門とするコンサルティング企業です。代表取締役の長手寿明氏はグローバル製薬企業での実務経験を持ち、著書『医薬品の売上予測とプロジェクトの事業性評価』を通じて知見を発信しているほか、日本市場の分析・探索を支援する「e-Pharmascape」などのサービスを展開しています。
本記事は株式会社e-Projectionの発表をもとに作成されています。
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