Dellows News

Green Carbon、タイの米大手傘下と低炭素米モデル構築へMOU締結

ネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社は、タイの大手米事業グループであるSTC Group傘下のCapital Cereals Co., Ltd.と基本合意書(MOU)を締結しました。低炭素米の生産・販売やAWD(間断灌漑)、バイオ炭、カーボンクレジットの創出などを通じた持続可能な米のバリューチェーン構築を目指します。両社はSTC Groupが持つ農家ネットワークや米事業基盤と、Green Carbonの温室効果ガス削減およびクレジット創出に関する知見を融合させる方針です。

提携の背景と目的

米の生産現場においては、水田由来のメタン排出削減や水資源の効率的な利用に加え、農業生産性の向上や農家の収益性確保が重要な課題となっています。これらに対応するためには、栽培段階の環境負荷低減にとどまらず、米の加工・流通・販売を見据えた持続可能かつ経済的に実現可能な事業モデルが求められています。

今回のMOUでは、STC Groupの農家ネットワークや調達・精米・販売基盤と、Green Carbonが強みとするAWDの導入支援、農家管理、温室効果ガス排出削減量の測定・報告・検証(MRV)、バイオ炭事業開発、カーボンクレジット創出・販売の知見を組み合わせます。環境価値と経済価値を両立する低炭素型の米バリューチェーン構築を目指すとしています。

3つの分野を中心とした協業内容

本合意に基づき、両社は以下の3分野で連携を検討します。

  • AWD導入によるメタン排出削減と水利用の効率化

水田に水を張る期間と乾燥させる期間を設ける水管理手法「AWD」を導入し、水利用の効率化や収量の維持・向上を検証するとともに、カーボンクレジットの創出を目指します。

  • 低炭素米の生産・流通・販売モデルの構築

STC Groupのネットワークを活用して国内外への供給モデルを検討します。品質やトレーサビリティを向上させ、付加価値や価格プレミアムによる利益を農家、STC Group、Green Carbonで分かち合う事業モデルの構築を目指します。

  • 農業残渣を活用したバイオ炭事業の開発

精米時に発生する籾殻などを原料とするバイオ炭の製造・活用を検討します。現地実証を通じて土壌環境や収量、農家収益性への効果を検証し、炭素除去クレジットの創出可能性を探ります。

2026年7月7日には、タイ・チャイナート(Chai Nat )県にあるSTC Groupの事業拠点を両社で共同視察し、原料となる農業残渣の確保可能性や農家ネットワークなどの基礎情報を収集しました。

今後の展望と東南アジア展開

両社は今後、AWDの導入・実証や低炭素米の供給モデル構築、バイオ炭の技術的・商業的な実現可能性の検証を進める計画です。技術面や事業面での有効性が確認された場合は、タイ国内の他の米生産地域への事業拡大も検討されます。

Green Carbonはタイの米加工・輸出企業であるWonnapob Co., Ltd.ともMOUを締結するなど現地企業との連携を進めており、将来的にはタイ全土や東南アジアの主要な米生産国へ展開可能なバリューチェーンモデルの構築を目指すとしています。

協業企業および発表元の概要

STC Groupは、1977年から米事業を展開するタイの大手事業グループです。1998年から4年連続でタイ最大の米輸出企業となり、期間中の年間平均輸出量は約140万トンを記録しました。2004年までに世界150カ国以上への米輸出を実現し、2011年には米事業部門で年間最大200万トンの輸出実績を持ちます。タイ首相輸出賞(Prime Minister’s Export Award)の最優秀輸出企業部門を2度受賞しています。

Green Carbon株式会社の概要は以下の通りです。

  • 代表者:代表取締役 大北 潤
  • 所在地:東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F
  • 設立:2019年12月 12日
  • 事業内容:カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業
  • URL:https://green-carbon.co.jp/

本記事はGreen Carbon株式会社の発表をもとに作成されています。

アクセスランキング

今日

1週間