堀場製作所、高濃度炭素分析装置EMIA-20XCを2026年10月に発売へ
株式会社堀場製作所は、炭素・硫黄分析装置「EMIA-Expert」シリーズの新ラインアップとして、高濃度炭素分析に特化した「EMIA-20XC」を2026年10月7日に発売します。切削工具や耐摩耗部品などに用いられるタングステンカーバイドなどの高濃度炭素材料において、炭素濃度を高い再現性で測定できる装置です。測定条件の切り換えにより低濃度の炭素や硫黄の測定にも対応し、幅広い用途への活用を見込んでいます。
高濃度炭素材料の測定における課題と開発の背景
炭素は工業材料の性能や品質を左右する重要な元素であり、超硬合金の主原料となるタングステンカーバイドは、ドリルなどの切削工具や自動車のエンジン部品といった幅広い産業分野で使用されています。こうした材料は炭素含有量によって硬度や耐摩耗性などの特性が変化するため、製品品質を安定させるには正確な炭素濃度の管理が求められます。
しかし、高濃度炭素材料の測定では、試料加熱時の燃焼の進み方にばらつきが生じて測定値が安定しにくく、高い再現性での把握が課題となっていました。同社は培ってきた赤外線ガス分析技術を応用し、高濃度炭素材料でも安定して測定できる装置として本製品を開発しました。
新開発の専用検出器により高い再現性と迅速測定を両立
本製品は、試料を高温で燃焼させて二酸化炭素に変換し、その量を測定して炭素濃度を算出します。新たに開発した専用検出器の搭載に加え、測定時のガスの流れの調整や検出部の温度変化の抑制などにより測定条件を最適化しました。
これにより、同一条件での繰り返し測定における結果のばらつきを示す相対標準偏差(RSD)を0.15%(※1)以下に抑え、高い再現性を実現しています。また、測定開始から約160秒で結果を表示できるため、品質管理の現場における迅速な測定にも対応します。
1台で幅広い濃度範囲の炭素と硫黄の測定に対応
試料の種類や濃度に合わせて測定条件を設定することで、高濃度炭素材料だけでなく低濃度の炭素および硫黄も測定できます。炭素および硫黄は定量下限を0.6ppm(※2)とし、炭素は最大20.0mass%(※3)まで測定可能です。
1台で多様な試料の分析に対応できるため、測定業務の効率化や導入コストの低減、省スペース化、運用・管理負担の軽減につながるとしています。
株式会社堀場製作所の概要
- 本社:京都市南区吉祥院宮の東町2
- 代表取締役社長:足立正之
※1 タングステンカーバイド粉末の標準サンプルを用いた繰返し測定結果。試料・測定条件により異なります ※2 ppm(parts per million):100万分の1を表す単位 ※3 mass%(質量パーセント):全体の重さに対する対象成分の割合(例:20.0 mass%は、全体を100gとすると、対象成分が20g含まれていることを意味する)
本記事は株式会社堀場製作所の発表をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



