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クロロス、SDSバイオテックの水稲除草剤試験向けに画像解析AIを提供

クロロス株式会社は、株式会社エス・ディー・エス バイオテック(SDS)の営業部が行う水稲用除草剤のフィールド試験でのAI画像解析活用に向け、作物画像解析プラットフォーム「SWALO Nest」を提供し、同社で雑草検出AIの試験運用が開始された。

本取り組みは、除草剤試験における圃場評価の効率化と客観的な定量評価を目的としており、昨年度に受託開発したAIモデルをSWALO Nest上で活用して圃場画像から雑草の発生状況を評価する。さらに、クロロス株式会社が開発した稲穂検出AIも活用し、水稲用除草剤処理による雑草抑制効果に加え、収量への影響評価にも取り組む予定となっている。

SDSでは、水稲用除草剤試験における圃場全体(30a~60a)の雑草分布の可視化や、より定量的・客観的なデータの活用に向けて、雑草検出AI(ノビエ)の試験運用を開始した。ドローンによる近接撮影とAI解析により、試験圃場全体の雑草発生状況を解析・マッピングする。

システム面では、低空・高解像度撮影のための飛行ルートを生成する「SWALO Pathfinder」と、圃場画像をアップロードして検出・評価・集計を行うクラウドプラットフォーム「SWALO Nest」を使用する。2025年5月22日には移植後19日の圃場で薬剤処理(SD製剤_A)が行われ、全面にノビエが生育している状況から経過観察と調査が実施された。

今後は稲穂検出AIを活用し、水稲用除草剤処理が水稲の収量に与える影響についても解析を進め、雑草評価作業の効率化や画像データに基づく評価の標準化、フィールド試験データの蓄積を目指すとしている。

酷暑下の作業負担軽減と調査品質の均一化を目指す

農薬のフィールド試験では雑草発生状況や作物の生育状況の継続的な観察が不可欠だが、目視調査や手作業には多くの時間と労力を要し、評価者によるばらつきも課題となっていた。また、近年の気温上昇に伴う屋外作業時間の削減や、農業分野における担い手不足への対応も求められている。

株式会社エス・ディー・エス バイオテックの営業部水稲除草剤グループは、1~2名の社員が5~10ha規模の圃場を管理する中での酷暑下の負担や属人化の課題を挙げ、調査業務の省力化と調査品質の均一化、フィールド試験の高度化に取り組む意向を示している。

また、クロロス株式会社の代表取締役CEO 相澤 光俊は、熟練の評価者による調査・判断を支援し、より広範囲かつ定量的な評価を実現することを目指すとともに、画像解析基盤を通じて農業研究・開発分野における評価高度化を支援していくとしている。

評価対象の除草剤と両社の概要

本取り組みで評価対象となっている水稲用除草剤は、株式会社エス・ディー・エス バイオテックが開発した軽量・少量自己拡散型のSD製剤(Swift Dynamic製剤)である。従来の1キロ粒剤と比較して200gと20%の薬量で同等の効果を発揮し、現在は数社の農薬メーカーを通じて販売されている(Swift Dynamicは同社の登録商標)。

株式会社エス・ディー・エス バイオテックは出光興産株式会社のグループ会社で、農薬や特殊化学品などの製造・輸入・販売を手がける。2027年4月1日にはアグロ カネショウ株式会社と統合し、新会社「出光クロップアーツ株式会社」を設立する予定となっている。

クロロス株式会社の会社概要は以下の通り。

  • 会社名:クロロス株式会社(Chloros Inc.)
  • 代表者:代表取締役 相澤光俊
  • 本社所在地:東京都足立区
  • 設立:2025年
  • 事業内容:植物に関するデジタル情報の解析を目的としたシステム及び機器の企画、開発、販売、保守及びコンサルティング
  • ミッション:AI作物認識で作物の進化を支える “Visual Intelligence for Crop Evolution”
  • Webサイト:https://chloros.ai

本記事はクロロス株式会社の発表をもとに作成。

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