SUSE、LF Energy SEAPATH向けにリアルタイムLinux対応を発表
SUSEは2026年9月15日、LF Energy SEAPATH向けにSUSE Linux Enterprise Real Timeを技術対応させたと発表した。Savoir-faire Linuxとの協業により開発されたもので、電力系統運用事業者や機器ベンダーによるソフトウェア定義型デジタル変電所の導入を可能にする。SUSEはSEAPATHアーキテクチャをサポートする初の商用Linuxベンダーとなる。
今回の共同ソリューションは、SUSE Linux Enterprise Real TimeにKVM仮想化とクラスタリング・サポートを組み合わせた構成となっている。再生可能エネルギーの導入拡大や電化の進展で電力網への負荷が高まるなか、電力事業者が専用ハードウェアからソフトウェア定義型アーキテクチャへ移行するための選択肢を提供する。
LF Energyが開発したSEAPATHは、デジタル変電所向けにリアルタイム処理に対応したハードウェア非依存の基盤を提供するプロジェクトである。今回の協業により、仮想化された保護・自動化ソリューションを提供する欧州の電力系統運用事業者やベンダーにとって導入の選択肢が広がるとしている。
商用Linuxベンダー初のSEAPATH対応
オランダの電力系統運用事業者であるAllianderが実施した初期性能検証では、SUSEのリアルタイムカーネルが高電圧電力網の保護に求められる30ミリ秒未満という厳格なレイテンシ要件を満たすことが確認された。
SEAPATH環境向けのSUSEエンタープライズ・サブスクリプションには、テクニカルサポート、セキュリティメンテナンス、長期的なライフサイクル管理が含まれる。SUSEとSavoir-faire Linuxは、今回の協業と技術的な実装内容について、ベルリンで開催されるLF Energy Summit Europeで発表する。
欧州の電力系統運用事業者が推進
今回の取り組みは、フランスのRTEやオランダのAllianderなど、SEAPATHに参画する欧州の主要な電力系統運用事業者によって推進されている。これらの事業者はサプライチェーンリスクの低減、欧州における技術的主権の維持、事業者間での相互運用性向上のため、オープンソースのソフトウェアスタックを重視している。
SUSEのChief AI and Strategy Officerであるフランク・フェルドマン(Frank Feldmann)氏は、送電・配電事業者にエンタープライズレベルのサポートを備えた新たな選択肢を提供することで、技術的選択肢の拡大とデジタル主権の実現を支援すると説明している。
発表企業について
本発表に関わる企業の概要は以下の通り。
- SUSE(日本法人:SUSEソフトウエアソリューションズジャパン株式会社 カントリーマネージャー 渡辺元): オープンソースを基盤に、あらゆるLinuxおよびKubernetesディストリビューションを管理できるプラットフォームなどを提供する。
- Savoir-faire Linux: 組み込みシステム、Linux、ミッションクリティカルな産業向けプラットフォームを専門とするオープンソース・ソフトウェアエンジニアリング企業。LF Energyのメンバーであり、LF Energy SEAPATHプロジェクトの共同創設者。
本記事はSUSEの発表をもとに作成
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