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SEESE、JAXAの宇宙戦略基金に採択 放射線試験基盤の構築へ

茨城県つくば市に本社を置くSEESE株式会社は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運営する「宇宙戦略基金」の第二期公募テーマ「宇宙機の環境試験の課題解決」において、事業の採択および交付決定を受けました。

同社は連携機関のHIREC株式会社とともに、宇宙機開発における放射線試験プロセスの工期・コスト削減や、宇宙事業者と照射施設の協調基盤の構築を目指します。実施期間は2026〜2030年度の5年間を予定しており、今後のステージゲート評価等により変動し得るとしています。

宇宙戦略基金における採択の位置付け

宇宙戦略基金は、日本の宇宙産業の競争力強化に向けて民間企業や研究機関の技術開発を支援するJAXAの制度です。

今回のテーマ「宇宙機の環境試験の課題解決」では全国から7件の事業が採択されました。SEESE株式会社は「宇宙産業成長加速のための放射線試験プラットフォームの構築」という課題名のもと、試験設備の開発ではなくプラットフォームやエコシステムの構築を担う機関として選定されています。区分は「(B)放射線試験の課題解決/II. 放射線試験の課題(設備以外)に対応するシステム開発等」に位置付けられています。

宇宙機開発における放射線試験の課題

近年は宇宙機器の高機能化や低コスト化、開発期間短縮を背景に、宇宙専用品ではなく民生電子機器の利用が拡大しています。一方で民生品は宇宙環境への耐性が保証されていないため放射線試験を含む信頼性評価が必要とされ、国内の試験需要は増加が見込まれています。

放射線試験には施設選定や試験設計、治具・測定系の準備、データ解析などの専門知識と工数を要するため、新規参入者にとって障壁となっています。またノウハウの属人化や耐放射線データの分散により既存知見の再利用が進んでいないほか、国内の重イオン・プロトン照射施設では需要増加や設備老朽化などにより、照射機会の不足が年間数百時間以上に拡大する見込みとされています。

PURPLEプロジェクトの取り組み内容

SEESE株式会社は、放射線試験に関わる施設・事業者・技術・データを横断的につなぐ取り組みを「PURPLE(パープル)プロジェクト」と呼称し、プラットフォームの開発と社会実装を進めます。

具体的な施策として、以下の4点を掲げています。

  • 国内照射施設の共通窓口の整備:全国の照射施設の共通窓口を設置し、施設選定からデータ解析までワンストップで支援可能な共通基盤を構築
  • 共通インフラ・ガイドラインの整備:治具・測定系に関する共通インフラや放射線試験ガイドラインを整備し、ユーザ成熟度や施設、部品種に依存しないスキームを確立
  • 耐放射線性データベースの整備:民生品の放射線試験データを蓄積・共有するデータベースを構築し、部品選定の効率化や重複試験を抑制
  • 産学官連携コミュニティの拡充・発展:2021年の開始以来36回開催され、80組織以上・280名以上が参加する「SEESE放射線勉強会」を核とした基盤の拡充

同社経営陣は、試験プロセス全体に課題が分散している現状を踏まえ、照射施設と宇宙事業者をつなぐ共通基盤の整備や試験情報の共有知化を通じて、宇宙産業の成長を支える基盤づくりを本格化させる方針を示しています。

会社概要

  • 社名:SEESE株式会社
  • 創業:2020年
  • 本社所在地:茨城県つくば市梅園2-1-15 スプリングテックつくばビル401号
  • 事業拠点:茨城県つくば市東新井2-1 3F 301号
  • 事業内容:全製造業の持続可能な成長に資する仕組みの開発
  • HP:https://corp.seese.jp/

本記事はSEESE株式会社の発表をもとに作成されています。

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