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アシックスが運動機会を守るプロジェクト公開 成人の53%が活動量不足に

アシックスは、10月10日の「世界メンタルヘルスデー」を迎えるにあたり、日常から失われつつある運動機会を守るための「The Movement Conservation Project(ザ・ムーブメント・コンサベーション・プロジェクト)」を公開した。同社が実施した調査では、人々が起きている時間の86%を身体を動かさずに過ごしている実態などが明らかになっている。プロジェクトを通じて、わずか15分程度身体を動かすだけでも心身にポジティブな変化をもたらす可能性があることを発信していくとしている。

成人の半数以上で運動量が不足

アシックスが2026年7月に31カ国・地域の計3万4,000人を対象に実施したグローバル「State of Mind」調査によると、自己申告による運動量(起きている時間を16時間として算出)にもとづき、起きている時間の86%を身体を動かさずに過ごしているとの結果が出た。

同社は、運動とメンタルヘルス研究の第一人者であるブレンドン・スタッブス博士(キングス・カレッジ・ロンドン所属)と共同で「Movement Conservation Status(ムーブメント保全ステータス)」を開発した。世界保健機関(WHO)、Sport EnglandおよびNHS Englandが公表しているガイドラインや米国身体活動ガイドラインなどにもとづき、週あたりの運動量を以下の3つに分類している。

  • Active(週150分以上)
  • At Risk(週30〜149分)
  • Endangered(週30分未満)

この基準では成人の53%が「At Risk」または「Endangered」に該当し、23%が週30分未満の「Endangered」に分類された。現在の傾向が続いた場合、2035年にはその割合が56%(国連「世界人口推計2024年版」による調査対象国の18歳以上推計人口40億4,000万人のうち推計23億人)に達すると予測されている。

調査では、64%が「現代の生活はあまりに便利で、ほとんど動かずに一日を過ごすのは簡単だ」と答え、40%以上が「3日以上、家から出なくても問題なく過ごせる」と回答した。

背景にはテクノロジーの影響があり、41%が用事を対面ではなくオンラインで済ませることが多いとし、39%が人との交流を対面ではなく電話やビデオ通話で行うことが多いとしている。18〜24歳においては、これまで自分で行っていた作業をAIに任せている割合が41%となり、全年齢層で最も高かった。

南カリフォルニア大学のデイビッド・ライクレン教授(生物学・人類学)は、身体を動かすことは追加の選択肢ではなく心身の調子を支えるものであり、無理のない範囲で身体を動かす積み重ねが違いを生むとコメントしている。

運動不足は精神面にも影響を及ぼしている。「Endangered」に分類された人の心の状態を示すState of Mindスコアは平均60点(100点満点)となり、「Active」の人の71点を下回った。「Active」の人と比較すると、活力を感じる度合いが23%低く、落ち着きは20%低く、集中力は17%低い一方、ストレスは16%高い結果となった。一日中家から出ない日が非常に多いと答えた人も平均62点にとどまり、運動量が「Endangered」の水準にある割合は2倍(40%対20%)に上る。

若年層ではこの傾向がより顕著で、18〜24歳の57%が推奨される活動量を満たしていないと回答し、そのうち92%が気分の落ち込みやストレスの増加、睡眠の質の低下といった悪影響を実感していると回答した。

アシックスが2022年に実施した研究調査(10の認知的および感情的特性を点数化)では、15分程度身体を動かすことで精神状態にポジティブな影響を与える可能性が示されている。

プロジェクトの一環として、短編ネイチャードキュメンタリー「Human Nature(ヒューマン・ネイチャー)」が公開された。アメリカの俳優であるシガニー・ウィーバーがナレーションを務め、便利になった環境で身体を動かす機会が失われていく様子を描いている。

  • 特設サイト: https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/soundmindsoundbody/movementconservation
  • 短編映像URL: https://youtu.be/tTuMUWlVFZI?si=tIjUacwDrsbZxSef

本記事はアシックスの発表をもとに作成。

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