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スペースデータ、RobotBrainでハエの行動を比較するシミュレーション4種を公開

株式会社スペースデータは、ロボットの現場実装基盤「RobotBrain(ロボットブレイン)」の物理シミュレーションデモとして、ハエが感覚と身体の情報、神経回路をどう使って動くかを比べるデモ4種を公開した。匂いをたどる探索や凹凸のある地面の歩行など4つの場面において、情報や回路の使い方を変えた2つの場合(AとB)を比較し、行動の違いを示す。各デモの内容は、専用サイト「RobotBrain Concept & Catalog」の「物理実験」で紹介されている。

生物の仕組みをロボット検証に応用する背景

物流倉庫や工場、施設では人手不足を背景にロボットの導入が進む一方、実際の現場ではセンサー信号の途切れや不安定な足元、周囲やロボット自身の動きといった状況への対応が求められる。ロボットが得た情報をどの時間幅でどのように組み合わせて動作へ変換するかによって、同一の環境であっても結果が左右される。

小さな昆虫は、限られた感覚器と神経系を活用し、途切れがちな匂いを追跡したり、凹凸のある地面を歩行したり、周囲の動きに合わせて向きを変更している。東京都港区に本社を置き代表取締役社長を佐藤航陽が務めるスペースデータは、こうした昆虫の特性に着目し、ロボットの動作の成否を分ける条件を導入前に確認する物理シミュレーションデモの題材を、生物が感覚と身体情報を用いて動く仕組みへと拡張した。

公開された4種の物理シミュレーションデモ

今回公開されたデモは、前提条件をそろえたうえで感覚情報や神経回路の使い方を変えた2つの場合(AとB)を比較する構成となっている。

  • PlumeLab(匂いをたどる探索):ハエが気流に乗って届く匂いをたどり、発生源を探す場面を比較する。匂いの流れや出発点は共通とし、匂いが届く頻度や匂いを感じている時間の割合といった直前までの履歴を使って向きを変える場合(A)と、現在匂いを感じているか否かのみで向きを変える場合(B)における歩行軌跡と発生源までの距離を示す。匂いの流れは、途切れ途切れに届く流れ、連続した流れ、蛇行する流れの3種類から選択できる。
  • ReflexLab(脚の接触と姿勢):凹凸のある地面を歩くハエを対象に、脚が地面に触れた感覚が体の揺れに与える影響を比較する。地形と歩行リズムを共通にした状態で、脚の接触を検知して伸びを補正する場合(A)と、歩行リズムのみで進む場合(B)について、6本の脚それぞれが受ける力や胴体の傾き、揺れの大きさを示す。地形は、左右で高さの異なる隆起、点在する小さな隆起、平らな地面(比較用)の3種類が用意されている。
  • VisualCircuitLab(目に映る動きの検出と旋回):ハエの目に映る明暗模様の動きから、隣り合う視覚入力の時間差によって動きの向きを捉えて旋回する仕組みを比較する。模様や身体の初期の向きを共通とし、隣り合う入力信号に時間差を設ける場合(A)と時間差をなくす場合(B)で、ハエから見た明暗や動きの検出、旋回速度を示す。模様の流れる向きを反転させる条件に加え、模様の動きと同時に明暗を反転させることで知覚される動きの向きが逆転する場合がある現象「逆φ(ファイ)」を計算上で確かめる条件も選択できる。
  • CircuitLab(神経回路への介入と、向きや移動軌跡の変化):架空の街を飛行する仮想のハエを用い、神経回路の簡易モデルの一部を変更した際の向きや移動軌跡の変化を比較する。身体モデルや初期条件、外部目標を共通とし、元の回路のまま動く場合(A)と回路に介入した場合(B)について、移動軌跡や体の向き、旋回の強さ、左右の出力差を示す。介入方法は、目標の向きの表現の書き換え、左側の出力経路の停止、非線形な処理の除外の3種類が用意されている。

RobotBrainの役割と今後の展望

RobotBrainは、現場に導入されるロボットの導入・運用・学習を支える基盤である。仮想空間上で検証した機種、台数、配置、制御、安全条件を実機へ反映させる「Sim to Real」と、現場で得られた走行や作業、異常などの実測データを仮想空間へ還元して空間や構成を更新する「Real to Sim」を組み合わせている。

スペースデータは今後、ロボットの成否を分ける条件を物理シミュレーションで検証する題材について、生物が感覚と身体の情報を用いて動作する仕組みを含めて拡充を進め、RobotBrainの導入前検証に生かしていく方針としている。

株式会社スペースデータの概要

  • 社名:株式会社スペースデータ
  • 代表:佐藤航陽
  • 所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
  • 資本金:15億1300万円
  • 事業内容:宇宙開発に関わる投資と研究
  • HP:https://spacedata.jp

本記事は株式会社スペースデータの発表をもとに作成されています。

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