シード・プランニング、衛星データ利用と政府調達動向の調査結果を発表
株式会社シード・プランニングは、2024年8月~2026年8月の宇宙、衛星案件の政府調達動向と衛星データ・画像の利用実態を分析した調査結果を明らかにした。世界の宇宙産業規模や国内の宇宙関係予算の推移に加え、政府調達358件の内訳や民間企業の活用事例をまとめている。自治体による防災やインフラ管理分野を中心に、衛星データの社会実装が進む状況などが示された。
世界の宇宙産業規模と国内予算の推移
SIAの2024年年報を基にした整理によると、全世界の宇宙産業経済は65.6兆円で、そのうち衛星産業は46.6兆円と約71%を占めている。衛星産業の内訳は地上設備が24.8兆円、衛星サービスが17.2兆円、衛星製造が3.2兆円、打上げが1.5兆円となっており、宇宙インフラを地上で利用する領域が市場の多くを占める。
国内の宇宙関係予算は長期的に拡大傾向にあり、令和8年度には当初予算・宇宙戦略基金・補正予算を合わせて1兆円規模となっている。特に令和6年度以降は宇宙戦略基金が加わり、中長期的な技術開発や事業化を支援する資金が大きな比重を占めている。

自治体がけん引する政府調達の実装状況

衛星データ・画像利用に関連する政府調達358件を用途別に見ると、「衛星データ・画像の購入・調達」が67件で最多となった。次いで「上下水道管路の漏水調査」が28件、「データ配信・処理基盤」が27件、「温室効果ガス観測(GOSAT関連)」が27件と続いている。

発注元別では都道府県・市町村が86件で最も多く、JAXAが65件、国土交通省が55件の順となった。自治体では、上下水道の漏水調査や盛土・斜面監視など、防災・インフラ管理での導入が先行している。また、受託企業別ではパスコが39件、リモート・センシング技術センター(RESTEC)が26件、グリーン航業が17件となった。
民間企業における活用と今後の需要動向
民間分野では、東京海上日動火災保険が2018年から水害時の被害範囲や浸水高の把握にデータを活用しているほか、JR東日本では約7,400kmの鉄道インフラ維持管理への活用が進んでいる。スタートアップでは、農業分野のサグリや水産養殖分野のウミトロンが事業を展開しており、両社はそれぞれ累計24億円超を調達している。
世界の衛星データサービス市場は2025~2026年時点で124億~163億ドル規模とされ、国内市場も公的市場とほぼ同様の規模と推定されている。今後はインフラ管理や国の基盤観測に加え、宇宙戦略基金を通じた商業衛星データの政府調達などが需要の軸になると見込まれている。
調査概要
- 調査対象:政府調達案件3366件のうち7分類/計1,728件を分析。衛星データ・画像利用に関する政府調達358件、民間企業の公開事例を紹介
- 調査方法:政府調達データの分類・集計、公開情報・企業事例の収集・分析
- 調査期間:2024年10月~2026年8月
- 調査項目:衛星データ利用の用途・発注元・受託企業、民間利用事例、今後の需要動向
- 調査主体:株式会社シード・プランニング(本社:東京都文京区、代表取締役社長:梅田 佳夫)
本記事は株式会社シード・プランニングの発表をもとに作成。
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