アジア太平洋の循環器疾患対策で患者参画推進へ グローバル ハート ハブが報告書
グローバル ハート ハブ(Global Heart Hub)は、アジア太平洋地域における循環器疾患対策の推進: 患者との連携と協働型リーダーシップと題する新たな報告書を発表しました。本報告書は、2026年2月27日にタイ・バンコクで開催されたアジア太平洋循環器疾患ラウンドテーブルの知見をまとめたもので、循環器疾患に関する政策や医療システムに患者の経験や専門性を反映させる重要性を示しています。
アジア太平洋地域は、2021年に世界の循環器疾患死亡の約60%を占めています。国ごとに状況は大きく異なるものの、ラウンドテーブルでは循環器疾患に対する社会的認識の不足、予防・早期発見への投資不足、断片化したケア経路、リハビリテーションや長期フォローアップの不足といった共通の課題が浮き彫りになりました。
参加者は、予防から診断、治療、リハビリテーション、長期支援までをつなぐ患者中心の循環器疾患システムの構築と、患者のより意味ある参画を求めています。
政策や医療システムへの患者参画の重要性

アジア太平洋地域の患者団体は、コミュニティ教育、受診支援、未充足ニーズの把握などで重要な役割を担っており、患者や地域社会との直接的なつながりを通じて臨床データや政策データだけでは見えない課題を把握できる強みを持っています。一方で、政策形成、研究、サービス設計、医療システムの意思決定への参画機会は依然として限定的です。
報告書は、患者パートナーシップの強化が、政府や医療システムによる現実をよりよく反映した政策・サービスの設計につながると指摘しています。グローバル ハート ハブ エグゼクティブディレクターのネイル・ジョンソン氏は、アジア太平洋地域で変革を生み出している患者リーダーシップの力を結び、その影響を強化して循環器疾患システムに組み込む方法を探っている旨を述べています。
患者リーダーシップロードマップの策定と今後の展望
ラウンドテーブルの成果として、アジア太平洋循環器疾患患者リーダーシップロードマップが策定されました。同ロードマップでは、以下の取り組みを通じて地域に存在する患者リーダーシップの発展を目指します。

- 患者の専門知識のつながりと認知向上
- 政策・プログラムにおける患者の影響力の強化
- 循環器疾患ガバナンスへの患者参画の常態化
グローバル ハート ハブと加盟団体は、今後もアジア太平洋地域での協働、共同学習、患者主導の取り組み強化を進めていくとしています。

本ラウンドテーブルは、グローバル ハート ハブがジョージ・インスティテュート・フォー・グローバルヘルスとの知識パートナーシップのもと、以下の7団体と共同設計・共同開催しました。

- Banmo520(中国)
- DakshamA Health & Education(インド)
- Heart Health India Foundation(インド)
- Diabetes Initiative Indonesia(インドネシア)
- 心臓弁膜症ネットワーク(日本)
- Pertubuhan Teras Jantung(マレーシア)
- Heart to Heart Foundation(タイ)
報告書(英語)は globalhearthub.org/APAC-report にて公開されています。日本におけるメディア問い合わせ窓口は、一般社団法人心臓弁膜症ネットワーク事務局(info@heartvalvevoice.jp)が担当しています。
本記事はグローバル ハート ハブの発表をもとに作成しました。
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