HOBE ENERGYが低圧蓄電システム開発 27年3月出荷へ
HOBE ENERGY株式会社は、低圧系統用蓄電所向けの蓄電システム「HOBE HP2-208」を開発しました。定格出力49.9kW、蓄電容量208kWhの仕様で、2027年3月からの出荷開始を予定しています。

本製品は、高品質なGrade Aセルのみを採用し、すべてのセルの検査記録や製造履歴を追跡できる体制を整えています。出荷後もセルごとの状態をリアルタイムで監視する仕組みを備えるほか、需給調整市場への参入に必要な付帯品も標準で備えています。
開発の背景と低圧蓄電市場への展開
再生可能エネルギーの導入が進むなか、天候によって変動する発電量と需要のバランスをとる「調整力」の確保が課題となっています。2026年度からは、出力50kW未満の低圧蓄電設備も、束ねることで需給調整市場に参加できるようになりました(※資源エネルギー庁「次世代の分散型電力システムに関する検討会」資料 等より)。
各地に分散して設置され、20年近く使われる低圧蓄電所は、設備を束ねて運用する際に1台の停止が群全体の運用に影響することがあります。高圧系統用蓄電所向けに15案件以上のシステム受注実績を持つ同社は、そこで培った設計と品質管理の考え方を低圧蓄電所向けに展開しました。代表取締役の沖野 強一氏は、蓄電所が長期間使われる設備であることから、セルの品質や履歴の追跡、出荷後の監視体制にこだわった旨を述べています。
使用するセルは、セルメーカーが新品セルとして定める品質条件を満たしたGrade Aセルのみで構成されています。各セルには追跡番号があり、製造ロットや容量測定結果、出荷検査記録まで確認が可能です。
また、自社開発のBMS(電池管理システム)とEMS(エネルギー管理システム)を導入しており、出荷後もクラウド上で全セルの状態をリアルタイムに監視し、異常検知時にはアラートで通知します。需給調整市場(一次調整力)への参入を前提に設計されており、計測や制御に必要なCTトランスデューサーなどの付帯品も標準で含まれています。
設置性を高めるオールインワン設計と今後の展開
本製品は、蓄電池、PCS、BMS、液冷式の電池空調、エアロゾル消火装置、CT・トランスデューサー、絶縁トランス(60kVA)、通信機器までを屋外用キャビネット一台(幅2,000×奥行1,400mm)に収めたオールインワン設計です。保護等級はIP55で、工場で組み上げた状態で出荷されるため、現地での設置作業を簡素化できます。
あわせて同社は、今冬に【49.9kW/104kWh】モデルの発売も予定しています。なお、記載された仕様や時期は開発中のものを含み、予告なく変更される場合があるほか、製品の導入が需給調整市場での約定や事業収益、系統連系の時期を保証するものではないとしています。
- 定格出力:49.9kW
- 蓄電容量:208kWh
- 電池種別:リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)
- セル:Grade Aセル(314Ah、全数検査・個体追跡)
- 電池構成:1P208S(52セル直列の電池パック×4台)
- 定格電圧:DC665.6V
- サイクル寿命:8,000回(25℃、DOD90%、容量維持率70%まで)
- 設置面積:約2.8㎡(約0.85坪)※保守スペースを除く
- 寸法・重量:幅2,000×奥行1,400×高さ2,150mm、約3,500kg
- 系統連系:低圧連系(三相3線式 AC202V、50/60Hz)、絶縁トランス60kVA内蔵
- 冷却方式:電池:液冷(チラー)/PCS・変圧器室:空冷
- 保護等級:IP55(屋外設置)
- 消火設備:エアロゾル消火装置(自動起動)
- 出荷開始:2027年3月(予定)
会社概要
東京都港区西新橋に本社を置くHOBE ENERGY株式会社は、蓄電池システムの開発・製造・販売・保守を手がけています。
- 会社名:HOBE ENERGY株式会社
- 所在地:〒105-0003 東京都港区西新橋1-13-5 登栄西新橋ビル3F
- 代表者:代表取締役 沖野 強一
- 設立:2023年12月
- URL:https://hobeenergy.co.jp/
本記事はHOBE ENERGY株式会社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



