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アデランスとかずさDNA研究所が毛髪によるバセドウ病スクリーニング研究成果を発表

株式会社アデランスは、公益財団法人かずさDNA研究所と共同研究を進めている毛髪中の脂質マーカーに関する研究成果を第20回メタボロームシンポジウムで発表しました。微量の毛髪から甲状腺ホルモンを検出することで、バセドウ病をスクリーニングできる可能性が示唆されたとしています。研究成果は国際学術誌「Biomolecules」にも掲載されています。

毛髪を活用したバセドウ病の早期発見アプローチ

毛髪は毛細血管を介して血中成分や毛球部の細胞成分を取り込みながら伸長することから、生体内情報を長期的にモニタリングできる「メモリー組織」としての利用が期待されています。血液や尿と比較して常温での輸送や保管が可能で、採取時に侵襲性がないため、医療機関以外での活用も期待されています。

毛髪中の脂質分子が経時的に安定的であるという従来の報告を踏まえ、研究グループは脂溶性ホルモンの一つである甲状腺ホルモンに着目しました。甲状腺機能亢進症の主な原因であるバセドウ病では、頻脈や発汗、手の震えなどの症状が現れますが、軽度であったり更年期障害や自律神経失調症などに類似したりすることから、受診や診断が遅れて生活の質(QOL)が低下する懸念があります。この課題に対応するため、医療機関以外でバセドウ病を早期発見する手法として毛髪の活用が検討されました。

研究では、心理的負担や外見的な問題を考慮し、微量の毛髪による甲状腺ホルモンの高感度分析法を開発した上で、毛髪中濃度によるスクリーニングの検証が行われました。

前処理方法および測定方法の最適化により、わずか1mg(約10本)の毛髪から甲状腺ホルモンの検出が可能となりました。また、健常人と比較してバセドウ病では血中と同様に毛髪中の甲状腺ホルモン濃度が有意に高いことが判明し、毛髪で判定できることが示唆されたとしています。

今後は、さらに多くの毛髪検体の解析を通じて判定精度の向上に取り組み、将来的にはヘアサロンのような日常の場でバセドウ病を早期発見するシステムとしての実用化を目指す方針です。

学会発表と論文掲載の概要

発表が行われたシンポジウムおよび掲載論文の詳細は以下の通りです。

  • 大会名称:第20回メタボロームシンポジウム
  • 会期:2026年10月7日(水)~10月9日(金)
  • 会場:鶴岡市先端研究産業支援センター(鶴岡メタボロームキャンパス)
  • 実行委員長:慶應義塾大学先端生命科学研究所 教授 杉本昌弘先生
  • 演題:毛髪中の甲状腺ホルモンの高感度分析法の開発とバセドウ病スクリーニングへの応用
  • 演者:株式会社アデランス 商品研究開発部 瀧田千恵
  • 掲載論文:Igarashi, K.; Takita, C.; Matsumoto, M.; Kitagawa, W.; Ota, A.; Miyazaki, N.; Ito, K.; Ikeda, K. Application of Thyroid Hormones in Women’s Hair for the Non-Invasive Prediction of Graves’ Disease. Biomolecules 2025, 15, 353.
  • 論文掲載サイト:https://doi.org/10.3390/biom15030353

株式会社アデランスについて

株式会社アデランスは、毛髪・美容・健康・医療のウェルネス事業をグローバル展開しています。

  • 本社:東京都品川区
  • 代表取締役社長:鈴木 洋昌
  • コーポレートスローガン:Everything for a smile(すべては笑顔のために)

本記事は株式会社アデランスの発表をもとに作成されています。

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