Sumu、地域活性化と防災を軸とする社会的インパクト指標体系の運用を開始
ADDReC株式会社がプロデュースを手がけるアパートメントホテル「Sumu powered by Airbnb Partners」において、社会的インパクトを測るための指標体系が策定され、運用が始まった。本指標はSumu株式会社が策定したもので、「地域活性化」と「防災(地域の防災・災害対応力の向上)」の2本柱で構成されている。日常の運営や体験のなかで「使いながら備える」ローリングストックの視点を取り入れ、平時と有事をつなぐ不動産としての価値創出を目指す。


制度の垣根を越えてリソースを共有する背景
都市における課題は、防災や福祉、観光など制度や資金の経路ごとに分かれて扱われてきた現状がある。東京都では推計約66万人の帰宅困難者に対して一時滞在施設が約47万人分にとどまり(2024年1月1日時点)、能登半島地震ではホテル・旅館への2次避難が最大5,275人に達するなど、平時からの宿泊施設との連携が重要視されている。また、全国のこども食堂は12,601か所(2025年)に増加した一方で、運営者の61.9%が物価高による費用増に直面している。
一方で、日本のインパクト投資残高は約18.7兆円(2025年3月末)に達するものの、前年比の伸びは+8%に鈍化し、大手機関への集中が進む傾向にある。こうした状況のなか、厨房や客室、備蓄、スタッフなどの資源を有する宿泊施設を通じ、国土交通省が2023年3月に公表した「社会的インパクト不動産」実践ガイダンスの考え方に基づきながら、土台となる安全と魅力ある地域の両面を捉える指標が設計された。
多様な関係者をつなぐ共通言語としての指標体系

今回の指標体系は、ホテル運営者、金融機関、共創パートナー企業、自治体、地域の商店といった異なる立場の関係者が対話するための共通言語として位置づけられている。地域の飲食店と子どもたちをつなぐ「Sumuごち」や多言語地域マップなどの平時の取り組みを有事の関係性へとつなげ、その関係性そのものを測定軸に据えている。
各指標は活動からインパクトに至るロジックモデルに基づき、先行指標と遅行指標の2軸で整理されている。計測結果を企画や開発に生かすインパクト測定・マネジメント(IMM)の考え方を採用し、協賛企業や共創パートナーが自社の関わりによる変化を確認できる仕組みを整える。

防災面では、備蓄が倉庫で眠ったまま期限を迎えるような課題を解消するため、日常のなかで消費し補充するローリングストックの考え方をホテル運営に適用している。日々の宿泊者が利用することを通じて、備えを日常の体験に組み込む実証を行う。

具体的には、保存食や日用品をラウンジや客室に導入して一定量を保つ運用の検討や、平時は観光案内、有事には身を守る道具となる多言語地域マップの整備を進める。さらに、防災用品や情報サービスを宿泊者に利用してもらい意見を収集する開発拠点としての活用も視野に入れており、「備蓄品充足率」や「多言語地域マップの完備率」などの指標を用いて実効性を検証していく方針だ。
2030年に向けた拠点展開とパートナー募集

指標の計測は、運営中の「Sumu Ueno East」および2026年10月に開業した「Sumu Asakusa South」から開始される。Sumuは2030年までに都内約30拠点の展開を目指しており、ADDReC株式会社は新拠点の企画段階から地域特性に応じたプロデュースを行うとしている。
あわせて、以下の領域におけるパートナーとの共創を呼びかけている。
- 防災用品・保存食・日用品などを、ホテルでの実証や共同開発を通じて磨きたい企業
- 地域の食やものづくりを、備えや滞在体験のかたちで国内外に届けたい事業者
- 地域の防災力向上や関係人口の創出に、宿泊施設とともに取り組みたい自治体・地域団体
- 測定可能な社会的インパクトを、投融資の対話に生かしたい金融機関
なお、指標の計測結果は今後インパクトレポートなどで開示される予定となっている。
会社概要
- 社名:ADDReC株式会社
- 所在地:東京都新宿区百人町1-10-15 新大久保駅ビル4F
- 代表者:代表取締役 福島大我
- 設立:2016年2月
- URL:https://addrec.co.jp/
本記事はADDReC株式会社の発表(詳細:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000177085.html)をもとに作成しました。
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