TFSと日本信号、熊本と大分でQRチケッティング実証実験を2026年11月実施へ
トヨタファイナンシャルサービス株式会社が提供するおでかけアプリ「my route」は、日本信号株式会社とともに、2026年11月4日(水)から2027年3月31日(水)まで、熊本県および大分県でQRチケッティングの実証実験を実施します。本実証は、国土交通省が推進する地域交通DXプロジェクト「COMmmmONS(コモンズ)」の取り組みの一つです。2025年度の検証環境での成果を踏まえ、2026年度は一般の利用者が実際に利用する商用環境へと検証範囲を拡大し、鉄道やバスをシームレスに利用できる環境の実現を目指します。
個別開発の課題解消へ向けたチケット仲介ハブの構築
スマートフォンで利用できる電子チケットの普及が進む一方、チケットを発行するMaaSサービスや読み取る認証機器ごとに仕様が異なるため、交通事業者間の連携ごとに個別開発が必要となり、導入コストや期間が拡大しやすい課題がありました。また、複数の交通事業者を組み合わせた周遊券において、利用実績を把握し事業者間で適切に精算する仕組みづくりも求められています。
今回のプロジェクトでは、MaaSアプリと複数の認証サービスをつなぐチケット仲介ハブと、それを接続する標準APIの開発が進められています。個別の組み合わせごとにシステムを構築する方式から、チケット仲介ハブを介して接続する方式へ転換することで、地域や事業者を越えて展開しやすい電子チケット基盤の構築を図ります。
商用環境で挑む3つの検証
今回の実証実験では、以下の3つの項目に取り組みます。
- 異なる交通モード・認証機器をチケット仲介ハブで接続:鉄道の自動改札機と複数メーカーのバス車載機をチケット仲介ハブでつなぎ、同じQRチケットを認証できる相互運用性を商用環境で検証します。
- 複数事業者をまたぐ周遊券をデジタル化:熊本県では「あそ旅のレールバス」「みなみあそ旅のレールバス」各券種、大分県では「ゆふいん1dayレール&バスチケット」を対象に、鉄道とバスを組み合わせた移動の利便性を高めます。
- 利用実績に基づく精算モデルを検証:乗降地点や時刻などの利用実績と運賃情報を組み合わせ、複数の交通事業者へ適切に配分する精算モデルを検証し、将来の本格運用に向けた技術面・業務面の課題を整理します。
実証実験の実施概要
実証実験の対象エリアや参加事業者の詳細は以下の通りです。
- 実施期間:2026年11月4日(水)~2027年3月31日(水)
- 実施地域:熊本県(阿蘇市周辺を中心とするエリア)、大分県(別府市・由布市を中心とするエリア)
- 参加交通事業者:九州旅客鉄道株式会社、九州産交バス株式会社、産交バス株式会社、亀の井バス株式会社、南阿蘇鉄道株式会社
- システム連携事業者:日本信号株式会社、レシップ株式会社、株式会社小田原機器、TFS
- 対象チケット:熊本県の「あそ旅のレールバス」「みなみあそ旅のレールバス」各券種(計14券種)、大分県の「ゆふいん1dayレール&バスチケット」(1券種)
対象チケットは「my route」で販売され、QR認証対応区間ではスマートフォンに表示したQRチケットを改札機やバス車載機にかざして利用します。なお、南阿蘇鉄道株式会社の区間は従来どおり画面提示による確認が行われます。また、実証期間中の11月4日から1月31日までは利用促進キャンペーンとして割引でのチケット販売施策も実施されます。
今後の展開
標準化が進むことで、交通事業者は新しいMaaSサービスとの連携を効率的に進めやすくなり、利用者は地域や交通手段が変わっても電子チケットを利用しやすくなります。トヨタファイナンシャルサービス株式会社と日本信号株式会社は、本実証で得られた知見を標準API仕様や運用モデルの改善に反映し、他地域や他事業者にも展開可能な仕組みづくりにつなげていくとしています。
本記事はトヨタファイナンシャルサービス株式会社の発表をもとに作成されています。
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