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三菱重工業、フランス電力向け取替用SG3基を納入 残り6基は2028年以降納入へ

三菱重工業は、フランス電力(EDF:Électricité de France、本社:パリ)から受注したフランス国内の原子力発電所向け取替用蒸気発生器(SG:Steam Generator)3基の納入を完了した。これらの機器は2024年1月に同社神戸造船所(神戸市兵庫区)で製造を終え、2月末にフランス原子力規制当局が定める厳格な規制認証を取得した後にフランスへ輸送された。同社はEDFから計9基の取替用SGを受注しており、残りの6基についても順次、神戸造船所にて製造を進め、2028年以降に納入する予定としている。

納入した蒸気発生器の仕様と設置先

今回納入された取替用SGは、出力90万kWの加圧水型(PWR:Pressurized Water Reactor)原子力発電所向けに、三菱重工とフランス・マルセイユに本社を置き原子力施設のアフターサービスやメンテナンスを手掛けるOnet Technologies社が共同で2019年に受注した機器である。三菱重工とOnet Technologies社は2002年から協業を継続している。納入された3基は、フランス南東部アルデシュ県に位置するクルアス(Cruas)原子力発電所2号機に据え付けられる予定となっている。

SGは、原子炉で発生させた熱を1次冷却系(原子炉系)から2次冷却系(タービン系)に伝え、水蒸気でタービンを駆動させるPWRプラントの重要機器の1つに位置付けられる。添加されている合金元素の量が5%以下の強靭なマンガン・モリブデン・ニッケル鋼を用いた低合金鋼製の耐圧容器の内部に、特殊な熱処理により耐腐食性を高めたニッケル・クロム・鉄合金であるTT690合金製の伝熱管約4,500本が挿入されている。機器の規模は高さ約21m、総重量約330トンに達する。

三菱重工は、今回納入した3基を除き、EDF向けに2005年から累計15基の取替用SGを納入してきた実績を持つ。EDFはフランス国内で57基のPWRプラントを運転する世界最大級の発電事業者であり、1980年代に稼働したPWRプラントについて、フランス政府の方針に沿った40年超の運転も見据えてSGの取り替えを順次進めている。

フランス国内で原子力規制要求が厳格化する中、規制に適合した取替用SGを問題なく納入できたことについて、三菱重工は自社の技術力や品質、信頼性に加え、フランスの規格や規制に対する適応能力が高く評価されたことの証明であるとしている。

国内外での実績と今後の事業展開

三菱重工はフランスのほか、ベルギーや米国などに累計30基以上の取替用SGを納入してきた。さらに日本国内での新設および取り替えの実績を合わせたSGの受注実績は累計130基以上に上り、国内外のPWRプラントの長寿命化や、安全性・経済性の向上に貢献しているという。

カーボンニュートラルやエネルギーセキュリティの観点から世界各国で原子力の活用ニーズが高まる中、同社は今後も高い信頼性が求められる製品を国内およびフランスをはじめとする海外の原子力市場へ納入し、原子力発電の安全・安定運転に貢献していく方針を示している。また、今回の取替用SGの製造を通じて長年培ってきた総合技術力を次世代に継承し、高品質な機器を神戸から世界へ継続して供給していくとしている。

本記事は三菱重工業の発表をもとに作成されています。

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