ライノフラックス、環境省などのSBIRフェーズ3に採択 商用化実証へ
京都大学発スタートアップのライノフラックス株式会社は、環境省及び独立行政法人環境再生保全機構(ERCA)が実施する令和8年度環境保全研究費補助金(SBIR事業)「イノベーション創出のための環境スタートアップ研究開発支援事業」において、大規模技術開発実証を行う「フェーズ3」に採択された。
採択された補助事業のテーマ名は「未利用バイオマスの資源循環を実現する高効率・分散型発電システムの商用化実証事業」となる。同社は、自社が開発する独自技術を用いて未利用バイオマスの資源循環と高効率な発電システムの商用化に向けた実証を進める。
燃やさずに自国資源から電気を生む独自技術
日本は一次エネルギーの8割以上を海外からの輸入に依存しており、エネルギー安全保障の強化や脱炭素社会の実現に向けて国内資源を活用する技術が求められている。また、食品工場や下水処理場などから発生する有機性廃棄物(バイオマス)の多くは、処理コストをかけて廃棄されている現状がある。
ライノフラックス株式会社は「燃やさない革新的な発電方法で、自国資源から高効率に発電する」ことを掲げ、京都大学発の独自技術「湿式ケミカルルーピング」を開発している。バイオマスを燃焼させず専用の溶液へ溶かし、化学反応から直接電気を取り出す仕組みだ。これにより、一般的なバイオマス発電(発電効率10〜30%程度)を上回る40%以上の発電効率を実現するとともに、純度の高いCO2を得ることが可能となる。
20kW級プラント設計と2,400時間の連続運転へ
本支援制度は、環境分野の技術を持つスタートアップの研究開発を支援するSBIR(研究開発型スタートアップ支援)制度で、国の技術評価と民間投資家からの資金調達実績を踏まえて採択される。同社は前回のSBIRフェーズ2において、1kW級プロトタイプ機実証で連続240時間運転を実施し、TRL5に到達した。
今回の事業では、その実績をベースに2026年度に自社敷地内へ設置する20kW級パイロットプラントの設計に着手する。2027年度の据付後は、食品残渣・汚泥等の湿潤(高含水率)バイオマスなど、従来は経済的に活用できず廃棄されていた有機性残渣・廃棄物を燃料とし、2,400時間規模の長期連続運転を実施する計画だ。長期信頼性や不純物耐性を備えた商用機の開発に必要な運転・評価データを取得する。
資源循環の確立と社会実装を目指す
同社は、地域の未利用・廃棄系バイオマスを電力に変える資源循環技術を確立し、複数の企業や自治体へ展開できるロールモデルの構築を目指す。
燃やさずに国内資源から電力を生み出す技術を次世代のエネルギーインフラとして社会に根付かせる考えで、今後もパイロットプラントでの実証を重ね、商用プラントの開発と普及を進める方針を示している。
- 商号: ライノフラックス株式会社(英文: Rhinoflux Inc.)
- 代表者: 代表取締役CEO 間澤 敦
- 本社住所: 〒606-8501 京都市左京区吉田本町36-1 京都大学 国際科学イノベーション棟西館104号室
- 研究所: 〒615-8245 京都市西京区御陵大原1-39 京大桂ベンチャープラザ南館2214号室
- 設立日: 2024年4月22日
- 事業内容: バイオエネルギー炭素回収装置及び関連機器の設計・製造・販売・管理・運営
- Website: https://rhinoflux.com/
本記事はライノフラックス株式会社の発表をもとに作成。
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