ウォルターズ・クルワー・ヘルス、UpToDate Expert AIを国内提供
ウォルターズ・クルワー・ヘルスは、生成AIソリューション「UpToDate® Expert AI」の日本国内での提供開始を発表した。専門家が執筆・査読した臨床コンテンツを情報源としており、日本語による質問に対して根拠や情報源を明示した回答を提供する。本ソリューションは、日本国内で既にUpToDateを導入している800以上の医療機関、および今後導入する医療機関・医療組織に向けて順次提供される。
日本語対応の生成AIでエビデンス検索を効率化
UpToDate Expert AIは、専門家が執筆・査読したUpToDateの臨床コンテンツに基づき、生成AIによる回答を迅速に提供するソリューションである。自然言語処理への対応により英語および日本語に対応しており、質問を入力するとエビデンスに基づいた簡潔な回答が日本語で得られる。
回答には参照した情報源や根拠となるエビデンスが明示されるため、医療従事者は内容の確認や妥当性の検証をスムーズに行うことができる。これにより、情報検索の効率化を図り、医療従事者が自身の臨床判断を踏まえて最適な選択肢を検討できるよう支援する。同社の日本カントリーマネージャーである藤堂正憲は、医療従事者がエビデンスに効率的にアクセスし、信頼できる情報を日々の診療ワークフローに取り入れられるよう支援していく意向を示している。
多様な診療環境や既存ワークフローへ適応
UpToDate Expert AIは、Webおよびモバイルアプリで利用できる設計となっており、多様な診療環境への適応や既存の診療ワークフローへの組み込みが可能である。関連情報の検索に要する時間を短縮することで、適時かつ効率的な診療ワークフローを支え、ケアチーム間における診療の一貫性の向上を促進するとしている。
日本の医療システムは、高齢化や人材不足、臨床の複雑性の増大を背景に大きな転換期を迎えている。こうした環境下で医療の質を担保しながら効率的な臨床ワークフローを実現するため、デジタルソリューションの活用に対する期待が高まっている。
国立健康危機管理研究機構(JIHS)がDX推進で活用
国立健康危機管理研究機構(JIHS)は、デジタルトランスフォーメーション推進の取り組みの一つとして、現在UpToDate Expert AIを活用している。同機構は、さまざまなソリューションとともに、AIを活用したツールの臨床および公衆衛生活動への活用可能性を評価している。JIHSは、2025年に国立感染症研究所と国立国際医療研究センターの統合により設立され、日本の健康危機管理体制の中核的な役割を担っている。
国立健康危機管理研究機構(JIHS) 理事(DX・情報発信推進担当)兼 システム基盤整備局長の三宅邦明医師は、機構が進めるDX推進の一環として、UpToDate Expert AIのようなAIツールが適切に運用された場合に臨床業務をどのように支援できるかを評価していくと述べている。
展開元であるWolters Kluwer(EURONEXT: WKL)の概要は以下の通り。
- 本社:オランダ・アルフェン・アーン・デン・レイン
- 2025年年間売上高:61億ユーロ
- 事業展開:世界180か国以上の顧客にサービスを提供、40か国以上で事業を展開
- 従業員数:約21,100名
- 公式サイト:www.wolterskluwer.com
本記事はウォルターズ・クルワー・ヘルスの発表をもとに作成。
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