日立GLS、データセンター向け空冷式チラーAIXROSSを2027年4月に受注開始へ
日立グローバルライフソリューションズ株式会社(日立GLS)は、データセンター向け空冷式チラーユニット「AIXROSS」の受注を2027年4月より開始します。生成AIの普及に伴うサーバーの高密度化や高発熱化に対応し、高い冷却能力と省エネルギー性の両立を図ります。水資源の制約を背景に需要が高まる空冷式を採用し、水使用量の低減や設備の安定稼働、データセンター運営の効率化に貢献する計画です。
新設計の冷凍サイクルによる省エネ性能の向上
「AIXROSS」は、データセンター空調向けに冷凍サイクルを新たに設計したことで、高外気温時(DB*840℃、DBは乾球温度:Dry Bulb Temperature)での冷却能力およびCOP(消費エネルギー効率)を向上させ、受電容量や非常用発電機の容量低減を可能にします。製品ラインアップとしては、冷媒ポンプサイクルを搭載したHybridタイプ(Hybrid-Mタイプ、Hybrid-Hタイプ)と、冷媒ポンプを搭載しない標準タイプが用意されます。

Hybridタイプでは、外気温度や運転状態に応じて圧縮機サイクルから冷媒ポンプサイクルへ自動で切り替えることで消費電力を低減し、低外気温時のCOPを向上させる計画です。なお、冷媒ポンプサイクル運転は吸込空気温度が冷水出口温度を一定温度下回る場合に可能となり、吸込空気温度と冷水入口温度の差によって冷却能力が変化するため、負荷状況に応じて適宜自動切り替えが行われます。また、仕様・性能は計画値であり変更となる場合があるほか、変流量システムとして使用する際はオプション部品の送水温度センサーおよび還水温度センサーが必要です。
設計自由度の向上と短工期化への対応
データセンター需要の拡大に伴って冷却設備の設置スペース確保が課題となる中、「AIXROSS」は設置スペースのより少ない下吸込みに対応可能です。
あわせて日立GLSは、チラー本体に加えて配管、ポンプ、タンクなどの周辺設備を含むモジュール化の提案から導入まで、トータルエンジニアリングを提供します。周辺設備には他社品を組み合わせて提案することも可能となっており、工期の短縮と迅速なデータセンター構築を支援します。

停電時の早期復旧と段階導入に応じた冗長性の確保
データセンターの安定稼働を支援するため、停電復帰後に定格容量運転までの所要時間を短縮する「高速起動モード」を備えています。定格容量運転とは、運転容量表示が定格能力を出す圧縮機周波数に到達した状態を指し、現地の電気容量に応じて起動時のユニット起動台数や運転容量を変更できます。さらに現地対応により、チラー内蔵冷水ポンプを外部UPS電源に接続することも可能で、主電源停電時でも冷水ポンプは変流量制御を継続します。

また、複数のモジュールで構成されているため、熱負荷に応じて稼働台数を制御できます。サーバーが段階的に導入され熱負荷が小さい初期から中期にかけても安定した運転が可能となり、データセンター運用の冗長性を確保します。
IoT連携と今後の展開
「AIXROSS」は、空調・冷熱設備の運転データをクラウド上で管理する空調IoTソリューション「exiida」(利用には別途有償契約が必要)による遠隔監視に対応します。今後はフィジカルAIによる故障予知や省エネルギー制御にも対応し、AIを活用した自律運用・保守や全体最適化をワンストップで提供するソリューション群「HMAX Data Center」を支えるソリューションとして強化していく方針です。
日立GLSは、経営計画「Inspire 2027」のもと、One Hitachiとして各社の強みを結集し、データセンター全体の運用最適化を支援していくとしています。
- 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 空調ソリューション事業部 空調営業本部 広域支社
- 住所: 〒105-8410 東京都港区西新橋二丁目15番12号 日立愛宕別館
- お問い合わせフォーム: https://www.hitachi-gls.co.jp/prog/form/contacta/1
- 会社ウェブサイト: https://corp.hitachi-gls.co.jp/
本記事は日立グローバルライフソリューションズ株式会社の発表をもとに作成しています。ニュースリリース全文のURLは次の通りです。 https://www.hitachi.com/content/dam/hitachi/global/ja_jp/press/files/2026/10/1009.pdf
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



