ワールド・ビジョン・ジャパンと塩野義製薬、ケニア母子保健の第三期事業を終了
国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンと塩野義製薬株式会社は、ケニア共和国ナクル県ギルギル準県で展開してきた母子保健事業「Mother to Mother SHIONOGI Project」の第三期事業を、2026年5月31日で終了しました。


両者は10年以上にわたり同国での母子保健事業を進めており、2023年6月に開始した第三期では、インフラ整備や医療従事者の能力強化、コミュニティレベルの保健システム強化や水・衛生課題の改善などに取り組みました。
産前健診受診率の向上と小児疾患の減少
2015年に始まった本事業は、妊産婦・授乳婦および5歳未満児の健康改善を目指して実施されてきました。第三期事業を通じて、対象地域では母子の健康に関する各種指標で改善がみられました。
主な成果は以下の通りです。
- 能力強化を行った村落保健員:79名
- 村落保健員が管轄する世帯:920世帯
- 継続して活動するMother to Motherグループ:19グループ、参加者809名
- 産前健診:3年間で13,379件実施(4回以上の受診率は52%➡79%に向上)
- 施設分娩:2,009件
- 5歳未満児の低体重発生数:329件➡127件へと61%減少
- 5歳未満児の下痢症発生数:773件➡613件へと21%減少

保健システムと人材育成の強化

事業では、地域の保健を支える人材と仕組みづくりの強化が進められました。医療従事者の臨床技術やデータ管理能力を向上させるとともに、村落保健員と定期的に情報交換を行う機会を設けることで、地域の健康課題の把握と必要な支援への連携体制を整えました。


また、県政府の年間計画に活動を組み込むなど、地域の保健システムに根づく仕組みづくりも行われました。

住民主体のネットワークと学校教育への展開


地域のお母さん同士が集まり、母子保健に関する知識や経験を共有して支え合う自助グループ「Mother to Motherグループ」の活動も推進されました。同グループを通じて妊婦への保健情報提供やハイリスク妊婦の早期発見、保健施設への紹介が行われ、3年間で対象保健施設において13,379件の産前健診と2,009件の分娩介助につながりました。
さらに、22の小中学校で保健クラブを強化し、子どもたち自身が衛生習慣や健康に関する知識を学び広げる機会が設けられました。事業終了後も、現地住民や医療従事者による自主的な保健活動の継続が期待されています。
取り組み主体の概要
- 国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン(事務局長:中島みぎわ):キリスト教精神に基づき開発援助・緊急人道支援・アドボカシーを行う国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録され、約 100 カ国で活動。
- 塩野義製薬株式会社(代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功):「医療アクセスの向上」を重要課題(マテリアリティ)に掲げ、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを展開。
本記事はワールド・ビジョン・ジャパンの発表をもとに作成しています。
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