コスモと岩谷産業 千葉で水素事業を共同推進へ 2030年稼働に向け最終投資決定
コスモエネルギーホールディングス株式会社(代表取締役社長:山田 茂)と岩谷産業株式会社(代表取締役社長:間島 寬)は、千葉県市原市のコスモ石油株式会社(代表取締役社長:西 克司)千葉製油所において、水素事業を共同で推進することを決定し、最終投資決定(FID)を行った。
本事業は両社が2024年4月に締結した資本業務提携に基づく協業を設備投資として具現化するもので、既設水素製造装置の復旧および液化水素プラントの新設を核として進められる。
水素製造装置の復旧と液化プラント新設の取り組み
本事業では、コスモ石油千葉製油所構内においてコスモ石油が休止中の水素製造装置を復旧し、製造した水素を石油精製プロセスに活用するとともに、その一部を岩谷産業グループへ供給する。
岩谷産業グループは、製油所構内に新設する液化水素プラントで水素を液化し、ローリー等で国内需要家へ販売する。これにより岩谷産業グループとしては国内で4か所目の液化水素製造拠点となる。なお、本事業のEPC(設計・調達・建設)は、水素関連プロジェクトのエンジニアリング事業協業を目的にコスモエンジニアリング株式会社と岩谷産業が2023年11月に共同設立したコスモ岩谷水素エンジニアリング合同会社が担当する。
千葉製油所に整備するプラントの概要
復旧および新設される各プラントの概要は以下の通りである。
復旧する水素製造プラント
- 所在地:千葉県市原市(コスモ石油千葉製油所構内)
- 製造能力:80トン/日相当
- 事業者:コスモ石油株式会社
- 稼働開始予定:2030年
- 投資額:約200億円
新設する水素液化プラント
- 所在地:千葉県市原市(コスモ石油千葉製油所構内)
- 製造能力:11.6トン/日相当
- 事業者:岩谷瓦斯株式会社
- 稼働開始予定:2030年
- 投資額:約300億円
事業推進の背景と得られるメリット
水素は利用時にCO₂を排出しないクリーンエネルギーとして、モビリティ、発電、宇宙分野などで需要拡大が見込まれており、安定供給サプライチェーンの構築が求められている。また、製油所においても石油製品の精製プロセスに不可欠な素材である。
今回の取り組みでは、コスモエネルギーグループの水素製造・ハンドリングに関する知見と、国内水素供給シェア約7割(オンサイト・パイピング除く(岩谷産業調べ))を持つ岩谷産業グループのネットワークを組み合わせる。
両社が単独で設備投資する場合と比べて製造機能を集約し製造コストを抑制するほか、製油所の安定操業体制を強化し、将来の石油化学業界再編やコンビナート構造変化を見据えた事業継続性と拡張性を確保するとしている。
本記事はコスモエネルギーホールディングス株式会社および岩谷産業株式会社の発表をもとに作成。
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