太陽光で走る新モビリティHelioX、充電いらずの環境配慮型移動手段が日本市場へ

脱炭素化が世界的な課題となる中、株式会社HelioXが2024年11月5日、太陽光駆動マイクロモビリティ事業の日本展開を正式発表した。太陽光駆動の電動スクーター、電動アシスト自転車、電動バイクなど、複数の主力製品を展開する同社広報担当者に、その特徴と今後の展開について話を聞いた。

4年以上の研究開発から生まれた独自技術

同社の特徴は、太陽光パネルと電力制御システムという2つのコア技術にある。2018年から中国の工場パートナーや大学との産学連携で開発を進め、エネルギー利用効率で世界トップレベルの92%超を実現。この技術を活かし、2023年にプロトタイプの電動キックボードを製品化した。

「通常のモビリティは充電が必要ですが、私たちの製品は太陽光で充電できるため、普段の充電はほぼ不要です」と担当者。長期の雨天時などに備えて通常の充電口も装備されているが、基本的には太陽光だけで走行が可能という。

デリバリーから観光まで、幅広い用途を見据える

同社が想定する活用シーンは多岐にわたる。例えば日本郵便の配達バイクのような業務用途。「ESGの取り組みとして、完全なゼロエミッションの車両導入を提案したい」と担当者は語る。また、ピザやハンバーガーなどのデリバリーサービスへの展開も視野に入れている。

観光分野では、自治体や地域企業とのパートナーシップによるシェアリングサービスを計画。すでにフランスでは海岸地域での観光用レンタル、スペインでは地方政府による導入実績があるという。

海外での実績を日本でも

2023年、同社は世界30カ国でデモンストレーションを実施し、7カ国での導入に成功。その用途は観光地でのレンタル事業から行政での活用まで多様だ。2023年の出荷台数は1000台を超えており、着実に実績を重ねている。

日本市場では2024年12月から一般消費者向けの販売を開始予定。「持続可能な社会の実現に向けて、環境に優しい移動手段の選択肢を提供していきたい」と担当者は意気込む。

【会社概要】
社名:株式会社HelioX
URL:https://www.heliox-mobi.com/

valvix

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