アニメの聖地として成長する「ニジゲンノモリ」、淡路島の地方創生を促進
「NARUTO」「ゴジラ」など日本を代表するアニメやゲームの世界を体験できる淡路島のテーマパーク「ニジゲンノモリ」。東京ドーム28個分の広大な敷地で、インバウンド需要を見据えた新しい観光地づくりに挑戦している。
クールジャパンで淡路島の観光を活性化
淡路島にある「ニジゲンノモリ」は、人気アニメやゲームの世界観を体験できるテーマパーク。東京ドーム28個分(甲子園球場34個分)という広大な敷地を活かし、「NARUTO」「ゴジラ」「ドラゴンクエスト」といった日本を代表するIPを使ったアトラクションを展開している。
自然公園を舞台にした新たな挑戦
もともと兵庫県立淡路島公園だった敷地は、2017年から民間企業による活用が始まった。運営会社のニジゲンノモリは、パソナグループの一員として淡路島の地方創生事業を手がけている。
「淡路島の知名度で東京や大阪、京都に勝つのは難しい。だから日本の都市以上に世界で知名度のあるものを使おうと考えた」と同社の担当者は説明する。海外での人気が高い日本のコンテンツを活用することで、インバウンド需要の取り込みを目指したのだ。
広大な敷地を活かした没入感
現在、常設アトラクションは4つ。「クレヨンしんちゃん」「NARUTO&BORUTO」「ゴジラ」「ドラゴンクエスト」に加え、期間限定で「モンスターハンター」などのアトラクションも展開している。各アトラクションでは季節ごとの特別イベントも実施。常時20前後のイベントが同時進行している。
一般的なテーマパークと異なり、広大な敷地を活かしているため、長時間の待ち時間なしにアトラクションを楽しめる。例えばドラゴンクエストのエリアだけでも8,000平米の広さがある。「NARUTOのエリアでは、世界観を壊さないよう周囲に現代的な建物が見えないようにしている」と担当者。アニメやゲームの世界に没入できる環境づくりにこだわっている。
成果を上げる新しい試み
この試みは着実に成果を上げている。ニジゲンノモリがオープンして以降、公園の来場者数は従来の10倍に増加。特に海外からの来場者が多く、NARUTOのエリアでは様々な言語が飛び交うという。
兵庫県にとっても、この取り組みは大きな意味を持つ。多くの公立公園が赤字に悩む中、淡路島公園は黒字化を達成。その収益で園内の整備も進み、一般の公園としての魅力も高まっている。
アニメやゲームの力を借りて地方の観光地を活性化する。ニジゲンノモリの挑戦は、新しい地方創生のモデルケースとなりつつある。
「ニジゲンノモリ」公式サイト
https://nijigennomori.com