インテグリカルチャーとImpacFat、魚幹細胞由来化粧品原料の開発でMoU締結
細胞培養による新たな生産方法の研究開発を手掛けるインテグリカルチャー株式会社と、シンガポールのバイオテック企業ImpacFat Pte. Ltd.は、魚の幹細胞培養研究から創り出された化粧品原料の共同開発・OEM受託の検討および販売に関する基本合意書(MoU)を締結した。
両社は細胞培養由来の化粧品原料を活用した商品企画、原料提案、OEM開発支援を進め、サステナブルで差別化可能な次世代素材を求める化粧品メーカーやブランドオーナー、美容クリニック・サロン、原料商社などに向けた事業展開を推進する。日本およびシンガポールを起点とし、アジア太平洋地域(APAC)市場における新たなクリーンビューティー領域の創出を目指すとしている。
提携の背景と目的
近年、美容・化粧品業界ではサステナビリティや動物福祉、トレーサビリティ、原料の安定供給への関心が高まっており、環境負荷や倫理的課題に配慮した選択肢が求められている。また、化粧品市場では持続可能性に加え、新規性やストーリー性、機能性を備えた原料の重要性が増している。生き物から少量採取した細胞を育てることで有用な資源を生産する細胞農業技術の発展により、動物の犠牲を最小限に抑えた持続可能な素材生産が可能となった。
今回の提携により、ImpacFat Pte. Ltd.が有する細胞培養由来の魚脂肪素材に関する技術と、インテグリカルチャー株式会社が培ってきたセルアグ®(CellAg)商品の企画開発ノウハウや化粧品OEM開発の知見を融合させる。まずは、ImpacFat Pte. Ltd.が保有する細胞培養由来の化粧品素材などを活用し、OEM受託サービスおよび共同開発の可能性を検討していく方針だ。
両社が持つ技術と製品の特長
インテグリカルチャー株式会社は、細胞農業を推進して高機能かつサステナブルな原料の社会実装に取り組み、細胞培養技術から生まれた製品をセルアグ®(CellAg)と名付けて展開している。これまでに鶏卵由来上清液から独自開発した原料「CELLAMENT®」を配合したOEM化粧品を日本で販売した実績を持つ。
ImpacFat Pte. Ltd.は、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)からのスピンオフ企業として誕生した。幹細胞ベースの魚脂肪を細胞培養により開発する技術を持ち、用途に応じたカスタマイズが可能な細胞培養魚脂肪技術の研究開発を進めている。同社が生み出した魚脂肪幹細胞セクレトームは、次世代化粧品原料としての応用が期待されている。
今後の市場開拓と展望
両社は日本およびシンガポールを中心としたAPACにおいて、セルアグ®(CellAg)製品および細胞農業由来化粧品原料の市場開拓を推進する。化粧品メーカーや美容クリニック、原料商社などとの連携を進めながら、新商品開発と市場導入に向けた取り組みを加速させる計画だ。
細胞培養技術を化粧品分野に応用することで、従来の原料調達における環境負荷や倫理的課題に対する新たな選択肢を提供し、持続可能な美容・パーソナルケア産業の発展に貢献するとしている。
会社概要
インテグリカルチャー株式会社
- 代表者:代表取締役 羽生 雄毅
- 所在地:〒251-8555 神奈川県藤沢市村岡東二丁目26-1 湘南ヘルスイノベーションパークA32F-3111
- 設立年:2015年
- 事業内容:汎用大規模細胞培養システム「CulNet®(カルネット)システム」を用いた細胞性食品・化粧品原料の研究開発、細胞農業のインフラ構築
ImpacFat Pte. Ltd.
- 代表者:CEO マンディ ホン
- 所在地:160 Robinson Road, #14-04, Singapore
- 設立年:2022年
- 事業内容:幹細胞ベースの培養魚脂肪・栄養素材技術の開発と応用、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)スピンオフ企業
本記事はインテグリカルチャー株式会社の発表をもとに作成。
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