ゼロボード総研所長の待場智雄氏がAPEC TELCA第2回会合で基調講演
株式会社ゼロボード傘下のシンクタンクであるゼロボード総研の所長を務める待場智雄氏が、2026年9月2日〜4日に中国広東省深圳市で開催された「APEC Technologies Empower Low Carbon Action (TELCA)」第2回会合にて基調講演を行いました。本会合は、11月18~19日に当地で開催されるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議を前に、ワーキンググループの一つである「科学技術イノベーション政策パートナーシップ」(PPSTI)のプロジェクトとして開かれたものです。

待場氏は、「整合性のあるルールと信頼できるデータ:アジア太平洋地域における技術協力と協調を通じた気候変動対策の加速」と題した基調講演を行いました。グローバル・サステナビリティ基準審議会(GSSB)副議長やGHGプロトコル コーポレート基準専門作業部会(TWG)メンバーとしての経験を踏まえ、アジア太平洋地域における気候関連ルールの相互運用性について論じました。
講演では、気候ガバナンスを「測定(GHG算定・ラベリング・LCA)」「サステナビリティ情報開示」「カーボンプライシング・排出量取引」「技術協力・移転」の4層構造として提示しました。下位の層(信頼できる測定データ)が上位の層(技術協力による規模拡大)を支える構造のもと、各層の相互運用性を高めることが、アジア太平洋における脱炭素技術協力・移転プロジェクトを投融資可能にする鍵であると説明しました。
これに基づき、待場氏はTELCAへの提言として以下の5点を示しました。
- APEC気候ルール相互運用性ロードマップの策定
- GHG算定・開示指標・エネルギーラベル・排出量取引制度に関する地域内「同等性マップ」の作成
- 金融当局と環境当局の対話を橋渡しする枠組み
- APECカーボン市場の健全性(インテグリティ)確保の枠組みの試行
- 技術協力案件にデータ・算定手法面の能力構築を組み込むこと
低炭素技術の普及を目指すAPEC TELCA
本会合は、「APECプトラジャヤ・ビジョン2040」の実現に向け、PPSTIのプロジェクトとして低炭素技術を通じたアジア太平洋地域の脱炭素化を後押しすることを目的とした国際会議です。北京国際交流協会(BIEA)の運営のもと、2024年9月に第1回会合が開かれました。
第2回会合は「Roadmaps, Accessibility and Partnership」を柱とし、APEC加盟各国の政府機関、国際機関、研究者、企業関係者らが参加しました。低炭素技術の開発・普及、技術アクセシビリティ、経済間パートナーシップをテーマとする基調講演、パネルディスカッション、事例共有のほか、深圳での先進的な低炭素ビジネスの取り組みの視察が実施されました。
登壇に関するゼロボードの見解と会社概要

待場氏が担うGSSB副議長およびGHGプロトコルTWGメンバーとしての役割は、GRIおよびGHGプロトコルのガバナンスに基づく個人としての国際的な役割であり、提言も個人の専門的知見に基づくものです。ゼロボードは、国際的なルールメイキングの最前線で得られる知見が、ゼロボード総研における調査研究や、顧客企業のサステナビリティ経営支援における提言の精度を高めることに資すると捉えています。
株式会社ゼロボードは、代表取締役の渡慶次道隆氏により2021年8月24日に設立され、東京都港区三田三丁目5-27 住友不動産東京三田サウスタワー10階に本社を置いています。ESG関連データの収集・管理・開示支援の総合クラウドソリューション「Zeroboard Sustainability Platform」の開発・提供や、サステナビリティ経営に関するコンサルティング、ユーザーコミュニティ「All Aboard!」の運営を行っています。
同プラットフォームでは、GHG(温室効果ガス)排出量算定と環境項目管理クラウドサービス「Zeroboard」、ESG法定開示クラウドサービス「Zeroboard ESG」、動的サプライヤー情報管理クラウドサービス「Dataseed」などを提供しています。
本記事は株式会社ゼロボードの発表をもとに作成しました。
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