福井県坂井市の新産業共創事業が2年目へ スタートアップなど5事業者を採択
全国のスタートアップや研究者と地元企業をマッチングさせ、新たな産業の集積を目指す福井県坂井市の「新産業共創事業」が2年目を迎えました。2026年度のキックオフイベントが8月26日に坂井市春江中コミュニティセンターで開催され、採択された5事業者が事業構想を発表しました。今期も初年度と同様に「繊維」と「ドローン」の2分野をテーマに、地域企業や研究機関と連携した実証事業が進められます。

地域産業の活性化を目指す新産業共創事業
坂井市の新産業共創事業は、コンサルタントのReGACY Innovation Groupをパートナーに迎え、革新的な技術やアイデアを持つ事業者と市内企業との協業によりイノベーション創出を促す取り組みです。市内春江町には事業拠点となるSAKAI WEAVEが開設されています。
キックオフイベントには、採択された5事業者(3企業、2大学・高専)をはじめ、協業を予定する地元企業、福井県関係者、坂井市議ら約60人が出席しました。会場では地元金融機関の関係者なども見守る中、各採択者によるプレゼンテーションが行われました。
繊維分野におけるバイオ素材とリサイクルの実証
繊維分野では、環境負荷を低減する新素材やリサイクル技術の実証が予定されています。

独立行政法人国立高等専門学校機構 鶴岡工業高等専門学校(校長:長谷川 章、担当:森永 隆志 教授)は、食用鶏の羽根由来のタンパク質に独自の添加剤を加えた加工用ペレットや繊維化素材の開発を進めており、福井県工業技術センターを実証協力先(予定)として性能・価格調査や試作に向けた協業先開拓を行います。

株式会社エンカーマス(代表取締役社長:若口 明人)は、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)から樹脂成分を分解して高品質な炭素繊維を回収する技術を持ち、丸八株式会社を実証協力先(予定)にリサイクル炭素繊維の活用方法検討や顧客候補の開拓を進めます。
Bioworks株式会社(代表取締役社長:坂本 孝治、担当:PlaX事業部マテリアルチーム 葭田雄介氏)は、植物由来の新素材「PlaX」を展開しており、松川レピヤンを実証協力先(予定)としてPlaX繊維製品の試作・開発や回収インフラのモデル構築を目指します。
ドローン分野では、インフラ維持管理の効率化や次世代空モビリティの開発が進められます。
国立大学法人 室蘭工業大学(学長:松田 瑞史、担当:荘司 成熙 助教)は、ジェル塗布不要の超音波非破壊検査技術を搭載したドローンによる点検効率化を目指し、むげんのそら株式会社を実証協力先(予定)として検査精度の検証などを行います。


HIEN AeroTechnologies株式会社(CEO:御法川 学)は、ガスタービンと電動を組み合わせたハイブリッドドローンを開発しており、福井県福井空港事務所を実証協力先(予定)としてハイブリッドドローンの長時間浮上性能の実証や大型ヘリコプターUAVを用いた実証を計画しています。
産業育成と事業連携の広がりに寄与
坂井市の長谷川 正広総合政策部長は、人口減少への対策として産業育成の重要性を強調し、事業初年度において県外スタートアップと地元企業の間で当初の想定を超えた連携が生まれたことに触れ、2年目となる本年度の取り組みにおいても多様な相乗効果が生まれることへの期待を述べています。

本記事は福井県坂井市の発表をもとに作成。
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