PrEPのアクセス改善を求め東京都へ14132筆の署名と要望書を提出
HIV感染を薬で予防する「PrEP(プレップ/曝露前予防内服)」へのアクセス改善を求める署名プロジェクトは、2026年11月5日、東京都保健医療局 感染症対策部に対して14,132筆の署名と要望書を提出しました。特定非営利活動法人aktaをはじめとする呼びかけ団体が東京都庁を訪れ、都独自の支援や国への働きかけを求めました。今回の要望書は2026年9月に厚生労働省へ提出された内容に、東京都に向けた項目を新たに加えたものです。
東京都への要望提出の背景と現状
プロジェクト側によると、本署名は2024年12月に開始され、オンラインと手書きをあわせて14,132筆が集まりました。東京都では2025年、HIV感染者・エイズ患者の新規報告が275件にのぼり、全国の約3割を占めています。また、新宿二丁目をはじめPrEPを必要とするコミュニティの拠点が都内に複数集まっていることや、過去のHIV/エイズ対策において都が先行モデルを担ってきた経緯から、東京都への提出が行われました。
WHOが推奨するPrEPは、日本国内では2024年8月に承認されたものの保険適用外(全額自己負担)となっており、価格や情報、アクセス面での課題が指摘されています。
要望書における5つの柱
要望書は、東京都独自の取り組みを求める4項目と、国への働きかけを求める1項目の計5項目で構成されています。

- 定期検査を受けやすい体制づくり:継続的な検査と、腎機能等の検査を行う医療機関へつなぐ体制の整備
- 相談先・医療機関情報の発信と啓発:都の情報発信での案内と、差別や偏見なく対応できる正しい知識の啓発
- 都独自の費用支援の検討:月1万円程度の自己負担に対し、モデル事業を含む費用支援のあり方の検討
- 研修におけるPrEPの位置づけ:保健所職員や医療従事者が適切な情報提供と対応を行える体制の整備
- 安心・安全なアクセスと入手できる価格の実現:薬剤の供給体制整備、保険適用や公的支援に関する国への働きかけ
都側の受け止めと現場の課題
提出当日は呼びかけ団体から4名が出席しました。東京都保健医療局側からは、今年4月に改定された「東京都エイズ対策指針」にPrEPを重要な項目として明記していることが紹介され、要望を受け止めて今後の対策検討や対話を継続する姿勢が示されました。意見交換においては、性教育における知識更新の必要性や、費用の高さから検査を伴わない個人輸入等へ流れるリスクといった課題が共有されました。
提出者のコメントとして、14,132筆の署名が支援を必要とする人々の存在を示しているとし、検査や相談、費用支援の仕組みを東京から形にすることを期待する旨が述べられました。
署名活動を呼びかけた団体および協力団体は以下の通りです。
呼びかけ団体
- 特定非営利活動法人akta
- 特定非営利活動法人ぷれいす東京
- カラフル@はーと
- 特定非営利活動法人ピルコン
- #なんでないのプロジェクト
協力団体
- はばたき福祉事業団
- PRIDE GROUP
- 松中権
本記事は特定非営利活動法人aktaなどの署名プロジェクト呼びかけ団体の発表をもとに作成しました。
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