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SimulacraがANRIからプレシード調達 デジタルツイン基盤モデル開発へ

人の考え方や行動をAIで再現する「デジタルツインの基盤モデル」を研究開発する株式会社Simulacraは、ANRIよりプレシードラウンドの資金調達を実施しました。今回の出資は、独立系シードVCとして国内最大級となる「ANRI6号ファンド」の運用開始に合わせて新設された「ANRIプレシードプログラム」として実行されたものです。

同社は調達した資金をもとに、基盤モデルの研究開発や採用を含むプロダクト開発体制の強化、企業・自治体との共同研究・共同開発の拡大を進める方針です。

東大発AIスタートアップとしての歩みと実績

株式会社Simulacraは、東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 和泉研究室の研究成果をもとに2025年9月に設立されました。代表取締役の高柳 剛弘氏が取り組んできた人の意思決定や行動を再現する研究を、実社会の意思決定支援につなげることを目指しています。

設立からの1年間では、企業や研究機関との共同研究・開発を通じてプロダクト開発を進め、研究成果の社会実装に取り組んできました。2026年4月には、LLMエージェントを用いた社会経済シミュレーションプラットフォーム「EconSimulacra」をMITライセンスのオープンソースとして公開しています。また、自然言語処理分野の主要国際会議ACL 2026への論文採択をはじめ、人工知能学会全国大会(JSAI2026)で4件、言語処理学会年次大会(NLP2026)で2件の発表を行ったほか、参画する研究課題が文部科学省・JSTの「AI for Science革新的研究推進事業(ARiSE)」に採択されています。

個人の再現から社会シミュレーションへ広げる事業

同社は「この人ならどう判断するか」を試せる個人のデジタルツインを多数組み合わせ、組織や社会全体の反応を再現する社会のデジタルツインの構築に取り組んでいます。新しい施策や制度、商品を実行する前にシミュレーションを行うことで、意思決定を確かめられるものへ変えていく狙いです。

現在は、以下のソリューションを展開しています。

  • インタビューAI:個人のデジタルツイン作成に特化したAIインタビュアーが、対話を通じて考え方や価値観、暗黙知を引き出して構造化する
  • 消費者デジタルツイン:インタビューや行動データから消費者の考え方や行動を再現し、商品やサービスに対する反応を迅速に探索する
  • 経済デジタルツイン:生成したペルソナをもとに多数のAIエージェントが相互作用する仮想社会を構築し、施策や制度の影響をシミュレーションする
  • 都市デジタルツイン:3D都市モデル上にLLMエージェントを配置し、災害発生時や観光客来訪時などの人流をシミュレーションして対策や施策の検討を支援する

調達資金の使途と今後の展望

今回調達した資金は、人の意思決定の再現精度を高めて個人から集団・社会へと拡張する基盤モデルの研究開発に充てられます。あわせて、研究員・エンジニア・ビジネスデベロッパーの採用を進めてプロダクトの開発・提供体制を強化する計画です。さらに、金融・マーケティング・都市・政策の各領域において、現場の意思決定にデジタルツインを組み込む事例をつくるため、企業・自治体・研究機関との共同研究やプロダクト共同開発の拡大を図るとしています。

出資を行ったANRIは、80億人の行動や感情、思考までシミュレーションできるような技術の実現に挑む同社のビジョンと意志を評価したとしています。また、代表取締役の高柳 剛弘氏は、研究に根ざした長期的な挑戦に共感を得たとし、研究開発と社会実装の両方をさらに加速させる姿勢を示しています。

株式会社Simulacra 概要

  • 会社名:株式会社Simulacra(シミュラクラ)
  • 所在地:東京都文京区本郷6-25-14
  • 代表者:代表取締役 高柳 剛弘
  • 設立:2025年9月
  • 事業内容:人と社会のデジタルツイン基盤モデルの研究開発、AI技術に関するコンサルティング・共同研究
  • URL:https://www.simulacra.co.jp

本記事は株式会社Simulacraの発表をもとに作成されています。

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