東洋経済すごいベンチャー100のESG・インパクト部門にappcycleが選出
青森県弘前市に本社を置くappcycle株式会社は、東洋経済「すごいベンチャー100 2026年最新版」の「ESG・インパクト」部門に選出された。同社は、青森のりんご残渣などを原料の一部に活用した国産合成皮革「RINGO-TEX®」を起点に、地域資源から新たな産業を育てる事業を展開している。今回の選出を機に、農業・食品加工や製造、ブランド、研究・教育、地域づくりに携わる関係者との共創を広げ、地域資源の価値が地域に還元される循環を目指すとしている。


「すごいベンチャー100」は、東洋経済が毎年実施しているスタートアップ特集である。2026年版では、編集部が3カ月超の準備期間を経て独自の技術や事業モデルを持つ100社を選定しており、appcycleはりんごの搾りかすから合成皮革をつくる企業として紹介された。同社が掲載されたのは、『週刊東洋経済』2026年10月31日・11月7日合併号(2026年10月26日発売)となる。
appcycleは、青森県出身の代表取締役である藤巻 圭が2022年に創業した。りんごの加工後に残る搾りかすなどの未利用資源をものづくりに活用できる資源として捉え直し、国産合成皮革「RINGO-TEX®」を開発した。同社は素材供給に加え、企業や自治体に合わせたOEM・ODMによる製品開発や、自社ブランド「Golden Seed®」を含むクリエイターとの商品展開といった形で事業を展開している。
航空機や公共交通など多分野で広がる採用・共創実績

「RINGO-TEX®」は、これまでに多様な分野での導入が進められている。2022年にはANAの特別塗装機「ANA Green Jet」のヘッドレストカバーに採用され、2023年にはDHC8-Q400型機への搭載も発表された。また、2025年には弘前市内を走る循環EVバスの座席カバーに採用されている。
ものづくりの分野では、東京都墨田区の有限会社東屋と共同開発した名刺入れが「SICアワード2025」の最優秀賞を受賞したほか、ヨネノイデザインと開発した自社ブランド製品「りんごがま口コインケース」が「A’ Design Award 2026」の2部門でBronze賞を受賞した。さらに、青の煌めきあおもり国スポ・障スポ(第80回国民スポーツ大会・第25回全国障害者スポーツ大会)の参加章(ピンバッチ)の素材としても採用されている。
研究開発の継続とIPOを見据えた経営基盤の強化
appcycleは今後、既存素材の改良と供給体制の強化を進める方針である。東北大学や弘前大学との連携による開発・生産体制を生かすほか、令和6年度の仙台市NanoTerasuトライアルユース事業では放射光X線CTを用いた内部構造分析を実施し、品質向上に向けた知見を蓄積している。さらに、りんごの剪定枝を活用した繊維素材の研究や、他の一次産業の副産物を利用する素材開発も検討している。
代表取締役CEOの藤巻 圭は、一次産業の現場の知恵と製造業の力を掛け合わせ、持続的に価値を広げていく姿勢を示している。2026年には専門知見を持つ取締役を迎えて経営体制を強化しており、社会性と経済性の両立を図りながら、中長期の目標としてIPOを掲げている。なお、上場時期を確約するものではないとしている。
会社概要
- 会社名:appcycle株式会社
- 代表者:代表取締役 藤巻 圭
- 設立:2022年5月26日
- 資本金・資本準備金の合計:1億4,200万円
- 本社所在地:青森県弘前市上鞘師町18-1 弘前商工会議所会館4階
- 拠点:弘前・青森・東京・仙台・福岡
- 事業内容:りんご由来の合成皮革「RINGO-TEX®」の開発・製造・販売、OEM・ODM、自社ブランド製品の展開、一次産業全般のマーケティング支援
- 公式サイト:https://appcycle.jp/
本記事はappcycle株式会社の発表をもとに作成されています。
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