JBCCと横浜市医師会、災害時医療情報共有システムを開発 全国へ展開予定
ITサービス業を手掛けるJBCC株式会社と一般社団法人横浜市医師会は、災害時の医療情報共有システム「YMIS(Yokohama Medical Information System)」を共同開発し、2026年9月4日に稼働を開始した。同システムは、大規模災害時に医療機関の診療状況や医師の安否などを迅速に把握・共有するためのクラウドサービスである。JBCC株式会社は今後本システムをパッケージ化し、2026年11月下旬から全国の医師会向けに提供を開始する予定としている。
災害時の状況把握と意思決定を支援するYMISの機能

YMISは、発災直後から復興回復期まで変化しつづける医療機関の状況を迅速かつ継続的に収集・共有するクラウドサービスである。医療機関の診療可否や被災状況、会員医師の安否確認、災害救護に協力できる人員の情報を一元管理する。
収集した情報はダッシュボードや地図上でリアルタイムに可視化され、地域全体の状況把握と迅速な意思決定を支援する。情報の収集手段としては、LINEやメール、PC、スマートフォンなど、状況に応じた方法が用意されている。また、復興回復期に向けたインフラ復旧状況やボランティアの要望有無などの情報も一元的に集約できる仕組みを備えている。
能登半島地震での実践知とクラウドを活用した開発背景

本システムは、横浜市医師会が能登半島地震におけるJMAT(日本医師会災害医療チーム)の派遣活動で培った実践知をもとに構築された。将来想定される大規模災害への備えとして、業務アプリ構築プラットフォームkintoneやGoogleマップなどの複数のクラウドサービスを活用し、JBCC株式会社が開発を担当した。
横浜市医師会は、現場の知見を生かした情報共有基盤が実現できたとし、今後はシステムを活用して市民に必要な医療を迅速に届けるとともに、災害時でも切れ目なく医療を届けられる医療ネットワークの実現を目指すとしている。
プラットフォームを提供するサイボウズ株式会社の執行役員 営業本部長である玉田 一己氏は、電話やメールで行われていた情報共有をクラウドサービスを用いてリアルタイム化することで現場の活動を支援するとし、医師会向けクラウドサービスとしての全国展開に期待を寄せている。
2026年11月下旬より全国の医師会へ展開予定
JBCC株式会社は、横浜市医師会との共同開発で実装した機能をパッケージ化し、2026年11月下旬から医師会向けクラウドサービスとして提供する予定である。
地域ごとの要件に応じたカスタマイズに対応しながらも約1.5カ月で導入可能とし、kintoneのセキュリティ機能を活用した安全なサービスとして全国の医師会へ展開する方針だ。同社はこれにより、災害時の迅速な状況把握と地域医療の早期復旧を支援するとしている。
参画組織の概要
本システムおよびサービスの開発・展開に関わる組織の概要は以下の通りである。
- 一般社団法人横浜市医師会
- 本部:神奈川県横浜市
- 代表者:会長 戸塚 武和
- 概要:横浜市内18区医師会および大学区医師会員で構成される、会員約4,300名を擁する郡市医師会
- 公式サイト:https://www.yokohama.kanagawa.med.or.jp/
- サイボウズ株式会社
- 概要:業務アプリ構築プラットフォーム「kintone」をはじめとするグループウェアや業務改善サービスを提供
- 公式サイト:https://cybozu.co.jp/
- JBCC株式会社
- 本社:東京都中央区
- 代表者:代表取締役社長 東上 征司
- 概要:クラウドサービスを中心にシステムの設計から構築、運用までを手掛けるITサービス企業で、JBCCホールディングス株式会社の事業会社
- 公式サイト:https://www.jbcc.co.jp/
本記事はJBCC株式会社の発表をもとに作成。
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