GMOなど3社 石狩の再エネ施設にGMO GPUクラウド新拠点を整備へ
GMOインターネット株式会社、東急不動産株式会社、株式会社ブロードバンドタワーの3社は、北海道石狩市の石狩湾新港地域REゾーン内にある「石狩再エネデータセンター第1号」において、「GMO GPUクラウド」の新拠点を整備すると発表した。東急不動産グループが施設の開発と再エネ電力供給を担い、株式会社ブロードバンドタワーが運営する「石狩新港サイト」のフロア一部をGMOインターネット株式会社が利用する。2026年内の稼働開始を目指し、国内のAI開発を支える計算基盤の構築を進める。
再エネ100%の地産地消電力と低遅延ネットワークを活用
新拠点が設置される「石狩再エネデータセンター第1号」は、東急不動産株式会社と株式会社Flower Communicationsがプロジェクトマネージャーを務める合同会社石狩再エネデータセンター第1号(ISRD)が開発・運営するデータセンターである。2026年3月27日に竣工し、同年8月1日にサービスを開始する予定で、施設全体の受電容量は15MWとなっている。施設で使用する電力は、東急不動産株式会社が石狩市内で保有する再エネ発電所由来の地産地消電力により、100%再生可能エネルギーで賄われる。
通信面では、NTT東日本が提供するIOWNのAPN(All-Photonics Network)を採用し、東京・大手町と直結する。ネットワークを光化することで大容量・低遅延・低消費電力を実現し、遠隔地にあるデータセンター特有の通信遅延の改善を図る。
AIインフラが抱える電力と立地の課題に対応
生成AIの普及に伴い、大規模言語モデル(LLM)の学習や推論を支えるGPUインフラの需要が拡大する一方、首都圏での受電容量不足や、地方立地に伴う通信遅延が課題となっていた。今回の新拠点は、豊富な再エネ電力とIOWNによる高速通信を組み合わせることで、環境負荷の低減と実用的な通信性能、地理的分散による事業継続性(BCP)の確保を同時に目指す。
GMOインターネット株式会社が提供する「GMO GPUクラウド」は、NVIDIA H200 Tensor コアGPUを搭載し、NVIDIA Spectrum-Xや高速ストレージを実装しているほか、2025年12月には「NVIDIA HGX B300」のサービスも開始している。新拠点の開設により、利用企業に対して環境負荷の低い選択肢と災害時の事業継続性を備えたGPUインフラを提供するとしている。


各社コメントと石狩市における展開

今回の取り組みにあたり、GMOインターネット株式会社 専務執行役員の児玉 公宏氏は、石狩の新拠点について「再エネ100%の電力とIOWNによる東京直結により、これまで両立の難しかった環境性能と実用性能を同時に満たす環境です」と述べている。
東急不動産株式会社 取締役 執行役員 産業共創事業ユニット長の山縣 晴夫氏は、渋谷でのオフィス連携に続く石狩での協業に触れ、AI事業の支援とともに「フィジカルAI」などの可能性も視野に入れた価値創出に取り組む意向を示した。また、株式会社ブロードバンドタワー 取締役執行役員の樋山 洋介氏は、持続可能で信頼性の高いAIインフラ基盤の構築に貢献していく姿勢を示している。
石狩湾新港地域は、経済産業省の「GX戦略地域制度」においてGW(ギガワット)級のデータセンター集積地を形成する地点として認定されている。東急不動産株式会社は2024年に石狩市と協定を締結し、2026年8月には「石狩データセンターコンソーシアム(石狩DCC)」へ参画している。3社は今後も自治体や参画企業と連携し、AI計算基盤に必要なインフラ整備を検討していく方針だ。
参画企業の概要
- GMOインターネット株式会社
- 所在地:東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー
- 代表者:代表取締役 社長執行役員 伊藤 正
- 事業内容:インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業
- 資本金:106億9,160万円
- 東急不動産株式会社
- 所在地:東京都渋谷区道玄坂1-21-1 渋谷ソラスタ
- 代表者:代表取締役社長 田中 辰明
- 事業内容:宅地建物取引業、建設業、不動産業、一級建築士事務所、不動産特定共同事業、警備業
- 株式会社ブロードバンドタワー
- 所在地:東京都千代田区内幸町二丁目1番6号 日比谷パークフロント
- 代表者:代表取締役 藤原 洋、代表取締役 中川 美恵子
- 事業内容:コンピュータプラットフォーム事業、メディアソリューション事業
- 資本金:34億9,200万円
本記事はGMOインターネット株式会社、東急不動産株式会社、株式会社ブロードバンドタワーの発表をもとに作成。
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