TYL調査 獣医学生の民間就活は小動物臨床が約94% 400万〜450万円未満が最多
株式会社TYLは、運営する獣医師向け就職支援サービス「ベットエージェント(VetAgent)」に登録した獣医学生のデータを対象に実施した、進路と初任給相場に関する調査レポートを公開した。公務員ルートを除いた民間就活の進路内訳では「小動物臨床」が約94%を占め、最初の想定年収は「400万〜450万円未満」が全体の約43%で最多となった。国公立大学と私立大学の間で初任給に明確な差は見られず、就職先の種類や規模によって年収水準が異なる実態が明らかになっている。
国公立と私立で異なる進路選びの傾向
民間就活における進路内訳は小動物臨床が約94%と圧倒的多数を占めた一方、大学の属性別では進路選びのスタンスに違いが見られた。
国公立生は、ほぼ全員が小動物臨床に進んでおり、その半数以上が年収400万〜450万円以上の「地方中核1.5次病院(CT/MRI等の高度設備があり症例数が多い総合病院)」や「高待遇な地域密着病院」を選択している。1年目から正しい診断や高度外科を学びたいという知的好奇心の強さが伺えるとしている。

私立生は、システマチックな教育や労務環境が整った「大手グループ病院(年収350万〜390万円前後)」を選ぶ傾向が見られる。一方で、自身の研究内容を活かして養豚の大手企業(年収500万〜550万円)や大動物診療所(年収500万〜620万円超)など、小動物に縛られず多様な働き方を選ぶ層が一定数見られるのも特徴となっている。
就職先の種類や規模による初年度想定年収の特徴
成約データに記載された最初の想定年収(基本給+賞与・諸手当を含む初年度の年収)を集計したところ、全体の約43%が「400万〜450万円未満」に集中した。就職先の種類や規模による想定年収の特徴は以下の通りとなっている。

- 大手グループ病院・予防医療クリニック(想定年収:348万〜396万円):残業代の1分単位支給や週休2.5日など労務のクリーンさや働きやすさが担保されている分、初年度年収は標準的なラインに落ち着く傾向がある。
- 地方・都市郊外の1.5次〜中核総合動物病院(想定年収:400万〜450万円):データの中で最もシェアが厚いボリュームゾーン。高度医療設備を持ち、1年目から実践的な経験が積めるスタイルであるため初年度から高い水準が提示される。
- 超多忙な地域密着型・個人動物病院(想定年収:450万〜510万円):採用難を背景に優秀な学生を獲得するため高い初任給を提示する傾向があり、若手から稼ぎたい層に選ばれている。
- 大動物(産業動物法人)・一般企業(想定年収:360万〜620万円超):一般企業の給与テーブルの適用や、往診・危険・地方勤務優遇などの手当が重なり、結果として初年度から高めの年収テーブルになる傾向がある。
学歴による差はなく選択肢が年収を左右
今回のデータ分析により、国公立大学と私立大学の間で最初の想定年収に明確な差はないことが示された。民間就活を終えた獣医学生の想定年収は、厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)による20代前半の獣医師平均年収(約350万円)を上回る「おおむね400万円前後」が目安となっている。
獣医師不足の採用市場においては学歴による有利・不利はなく、病院の規模や企業、大動物といった学生自身の目的意識と選択によって最初の年収が決定しているとしている。
調査概要
- 対象データ:ベットエージェントを利用して就職活動・相談を行った獣医学生の新卒データ217名分(※パート・大学院生データを除く)
- 対象期間:2024年卒〜2027年卒業見込み
- 集計方法:成約時の想定年収(基本給+賞与+諸手当を含む初年度の総支給額)および就職先ジャンルを統計処理
- 記事詳細URL:https://vetagent.jp/student/path-income/
株式会社TYLの概要
- 名称:株式会社TYL
- 代表取締役社長:金児 将平
- 設立:2017年8月1日
- 資本金:225,124,800 円 ※資本準備金含む
- 所在地:東京都港区芝 2-13-4 住友不動産芝ビル 4号館4階
- コーポレートサイトURL:https://pet-tyl.cojp/
本記事は株式会社TYLの発表および厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag、https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/223)の公表情報をもとに作成しました。
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