日本メナード化粧品、光でシワやタルミの影を目立たなくする新技術を開発
日本メナード化粧品株式会社は、株式会社トウチュウとの共同研究により、シワやタルミなどの深い影を光で満たして目立たなくする技術を開発しました。進入した光を光源の方向へ反射する「再帰性反射」の特性を持つ新規の球状粒子を応用したもので、このメカニズムを「オプティカル・フィリング(光学的充填)」と名付けました。本研究成果は第36回国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)学術大会で口頭発表され、応用研究部門においてTOP10に選出されています。

従来のメイクアップ技術が抱える課題
加齢や紫外線(光老化)による深いシワやタルミは肌に強い陰影を落とします。従来のメイクアップ化粧品では、多孔質シリカなどの球状粒子を用いて光を様々な方向に散乱させる「拡散反射(ソフトフォーカス効果)」で影をぼかす手法が主流でした。しかし、この手法では強い陰影までカバーしきれず、一方で酸化チタンなどのカバー力が高い顔料で覆い隠そうとすると、肌本来の自然な血色感が損なわれ、白浮きや厚塗り感が生じるという課題がありました。
再帰性反射の応用とメカニズム
この課題を解決するため、道路標識などに活用されてきた「再帰性反射」という光学特性に着目しました。日本メナード化粧品株式会社と株式会社トウチュウは共同で、屈折率や粒子径、真球状・無孔質といった形状を制御し、肌にのばしたときのなめらかな感触と再帰性反射特性を兼ね備えた球状粒子を開発しました。
タルミの凹凸を再現した肌モデルによる光学シミュレーション解析では、斜め上方から入射した光が凹み下部の粒子に当たって上部の深い影の部分へと反射した後、正面へと跳ね返る「二重反射」が起きることが確認されました。この現象により、影の部分から反射光が正面へと届き、内側から明るく照らすことで影を目立たなくします。

再帰性反射粉体を配合したフェイスパウダーの効果を検証するため、女性25名を対象にほうれい線部分の画像解析を行いました。
ほうれい線を含む一定面積内で一番暗い箇所(凹み)と一番明るい箇所(周囲の肌)の明度差(グレースケール強度差)を測定したところ、再帰性反射粉体を配合したフェイスパウダーは、素肌や未配合品と比較して明度差を小さくすることが確認されました。印象評価においても「ほうれい線が目立たない」と評価され、素肌感を損なわない自然なカバー効果が実証されました。



研究成果は、2026年9月28日から10月1日にかけてオーストラリアのパースで開催された第36回国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)学術大会にて口頭発表されました。今後は本技術を応用し、自然なカバー効果と素肌感を両立したメイクアップ化粧品の開発につなげていくとしています。
発表企業について
- 日本メナード化粧品株式会社(愛知県名古屋市中区丸の内3-18-15、代表取締役社長:野々川 純一)
- 株式会社トウチュウ(愛知県知多郡美浜町大字野間字中新田5)
本記事は日本メナード化粧品株式会社の発表をもとに作成しました。

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