NHK戦後80年ドラマ八月の声を運ぶ男がイタリア賞テレビ・ドラマ部門最優秀賞を受賞
イタリア・ラクイラで10月2日(金・現地時間)、国際コンクール「イタリア賞」の授賞式が行われ、NHKで放送された戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」がテレビ・ドラマ部門で部門最優秀賞にあたる「イタリア賞」を受賞した。本作は、1970年代に被爆者の声を録音し続けた実在のジャーナリストをモデルに、NHKとWOWOWが制作したドラマである。国内での複数の受賞に加え、海外コンクールでも高い評価を受ける結果となった。
実話に基づく被爆者とジャーナリストの物語
戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」は、1970年代の長崎に暮らし、日本全国を渡り歩いて被爆者の声を集め続けたジャーナリスト・伊藤明彦の実話をもとに、原爆がもたらした出会いを描いた作品である。
長崎の放送局を退職した辻原保(本木雅弘)が、重い録音機材を携えて全国を巡る中、被爆者・九野和平(阿部サダヲ)と出会い、その体験に心を揺さぶられながら記録を残そうとする姿が描かれる。
本作はこれまでに以下の賞を受賞している。
- 第63回ギャラクシー賞テレビ部門大賞
- 第34回橋田賞
- 第52回放送文化基金賞・ドラマ部門奨励賞
- 2026年ベネチアテレビ賞・テレビ映画部門最優秀賞
- 演出の柴田岳志による第76回芸術選奨・放送部門文部科学大臣賞
審査講評と関係者のコメント
審査にあたったイタリア賞側は、本作について人間に共通する普遍的な本質を描いており、ジャーナリストの物語と被爆者の証言を通じて原子爆弾が人に与えた影響を探究し、世界に迫り続けている核の脅威がもたらす結果を深く気づかせてくれると評した。
主演を務めた本木雅弘は、ドラマが国境を越えて人の心に通じ合う事実に救いと温もりを感じるとし、今後も多くの人へ届くことを期待していると述べている。
演出を担当した柴田岳志は、被爆者をめぐる物語が世界へ伝わったことへの感謝を表すとともに、戦争が拡大している現代において一人でも多くの心に届くことを願う旨を伝えた。
歴史ある国際コンクール「イタリア賞」
イタリア賞は、テレビ・ラジオ番組の品質向上と優れた作品の顕彰を目的に、1948年にイタリア放送協会(RAI)によって設立された国際コンクールである。
第78回を迎えた今回は、世界52の国と地域、83の放送機関から合わせて226作品が出品された。テレビ部門には「パフォーミングアート」「ドラマ」「ドキュメンタリー」の3つの部門が設けられている。
番組の放送実績は以下の通りである。
- 初回放送:NHK総合テレビ 2025年8月13日 午後10:00 89分 制作:NHK/WOWOW
本記事はNHKの発表をもとに作成されています。
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