Dellows News

教員の平均勤務時間は約11時間で約8割が10時間以上 小学館アンケート調査

株式会社小学館が運営する教員向けWebメディア「みんなの教育技術」は、全国の教育関係者を対象に実施した教員の勤務実態に関するアンケート調査の結果を公表しました。有効回答数2,672人のうち現役教員2,560人を含む教育関係者のデータから、教員の平均勤務時間が約11.05時間に達している状況が浮き彫りになりました。調査では、休憩時間の確保の難しさや持ち帰り残業の常態化など、依然として厳しい労働実態が示されています。

平均勤務時間は約11時間で長時間労働が常態化

勤務時間に関する設問では、79.4%の教員が10時間以上勤務しており、約4人に1人にあたる24.3%が12時間を超えて勤務していることが分かりました。出勤から退勤までの平均勤務時間は約11.05時間となり、2025年調査の平均11.17時間とほぼ横ばいの水準にとどまっています。

時間外勤務が発生する要因として、有効回答数2,580人のうち86.3%が「1日の業務量がそもそも8時間以内にできる設定ではないため」と回答し最多となりました。この割合は2025年調査の「80%以上」を上回っており、回答者の90%以上が複数の要因を選択しています。自由記述では、不要な業務の多さや人手不足の穴埋め、中学校における部活動での土日出勤を理由に挙げる声が寄せられました。

休憩時間の不足と持ち帰り残業や休日勤務の実態

1日に取得できている休憩時間については、全体の64.6%が「ほとんどとれない」と回答しました。「15分未満」を合わせると84.1%に達しています。さらに、1日8時間以上勤務していると回答した教員2,610人に限ると、労働基準法で定められた60分以上の休憩をとれていた人はわずか6人(0.2%)でした。自由記述では、児童・生徒から目を離せない状況や会議、保護者対応などに追われ、トイレを我慢して体調を崩したという訴えも目立ちました。

出勤前や退勤後の「持ち帰り残業」が週3日以上あると答えた教員は49.8%(1,321人)で、そのうち「ほとんど毎日」と回答した教員は34.6%(917人)でした。また、1カ月のうち休日に仕事をする日があると回答した教員は86.4%にのぼり、平日に終わらない教材研究や学級事務、校務分掌などを休日に進めている実態がうかがえます。

現場の負担と教職へのやりがい

勤務時間の長さ以外で「つらい」と感じる時についての自由記述では、「保護者から理不尽なクレームを受けている時」が22.9%で最多となり、次いで「業務量の多さ」が15.7%でした。

一方で、「これがあるから教員はやめられない!」と思う強い喜びを感じる瞬間を尋ねたところ、回答2,203件のうち68.1%が「子どもの成長やできた瞬間」や「子どもの笑顔や楽しそうな姿」といった子どもに関連するポジティブな出来事を挙げています。

情緒的疲労への支援と自律的な学びの関連性

今回の調査で新設された設問では、「残業時間を減らすより、情緒的疲労を減らしてほしい」と回答した教員が60.6%にのぼりました。その一方で、将来のデジタルツール開発に期待する方向性では、65.3%が「情緒的疲労の軽減」よりも「生産性の向上」を選択しています。

また、「研修以外にも自主的に学んでいる」と回答した教員のうち、「俯瞰的に物事を見られている」と答えた割合は80.4%となり、自主的な学びをしていない教員の52.6%と比べて約28ポイント高い結果となりました。

【調査概要】

  • 調査対象:全国47都道府県の教育関係者
  • 調査期間:2026年5月23日~7月5日
  • 調査機関:自社調査(Webメディア「みんなの教育技術」でのアンケート調査)
  • 調査協力・監修:株式会社電通総研(担当:岡田芳樹研究員)
  • 有効回答数:2,672人(男性:807人、女性:1,713人、その他・無回答:152人)

本記事は株式会社小学館の発表をもとに作成しています。

アクセスランキング

今日

1週間