MiZ、分子状水素の多臓器保護効果と低濃度水素吸入の安全性に関する見解を発表
MiZ株式会社は、大阪大や京大などとの共同研究を通じて発表してきた前臨床論文をもとに、虚血再灌流障害に対する分子状水素(H₂)の多臓器保護効果と安全な水素吸入のあり方についての学術的見解をまとめました。2012〜2021年に発表された6本の論文では、投与経路を問わず酸化ストレスや炎症などを軽減する共通機構が確認されています。同社はこれらの知見を社会実装する前提として、装置出力濃度を10体積%以下に抑える安全設計の必要性を挙げています。
分子状水素による虚血再灌流障害の抑制と共通メカニズム
MiZ株式会社は2012〜2021年にかけて、大阪大、京大、北里大、国立成育医療研究センター、中国中南大等との共同研究を行い、腎、肺(ラット/イヌ)、腸管、骨軟骨、新生児脳を対象とした6本の前臨床論文を国際学術誌に発表しました。
研究では、UW液にH₂を溶解させた水素豊富保存液による体外臓器保護と、水素ガス吸入による生体内保護の双方において、酸化ストレス、炎症、ミトコンドリア障害、細胞死の軽減という共通の機構が観察されました。例えば、Wang et al. (2020) の研究では新生児低酸素虚血性脳障害において水素吸入による神経保護と成長後の学習・記憶改善が示され、Kayawake et al. (2021) のイヌ肺移植実験では水素豊富保存液が23時間冷保存後の酸素化能や組織障害を改善することが報告されています。
これらの結果から、水素が虚血再灌流障害に共通する傷害機構へ横断的に作用する「一分子・多臓器保護」の可能性が示唆されています。
吸入環境における爆発リスクと実証値10体積%の基準


分子状水素の医療応用が期待される一方で、水素は可燃性および爆発性を有するため、吸入利用における装置設計の安全性が求められます。

MiZ株式会社は2015年に、既存文献の精査と吸入環境を想定した実証的検討に基づき、日常環境下で水素濃度が10体積%を超えると爆発の危険性があることを発表しました。この吸入環境実証値(10体積%)は、密閉系を対象とした古典的爆発下限界(LFL)4体積%(Coward & Jones, 1952)とは異なり、常圧の開放空間で連続希釈・流動する吸入環境を加味した実用閾値とされています。
Ichikawa et al. (2026) などの研究においても、装置出力段階で水素濃度を吸入環境実証値10体積%以下に維持する本質的安全設計への転換が提言されています。
高濃度水素吸入器による事故事例と安全対策
消費者庁の事故情報データバンクシステムには、装置出力濃度が67~100体積%の水素吸入器使用時における事故が複数報告されています。これらには装置本体の破損だけでなく、人体内部での水素爆発による顔面複雑骨折(事案No.508163)や内臓組織破裂(事案No.496203)、気管支穿孔・大量出血(事案No.496928)などが含まれます。また、神奈川県海老名総合病院救命救急センターの2024年論文でも吸入燃焼性肺損傷の事例が報告されています。
装置出口で外気と混合する際や人体内部において爆発範囲の濃度が形成されるリスクがあるため、換気や加湿などの周辺対策だけでなく、装置出力濃度そのものを10体積%以下に抑える設計が重要視されています。
会社概要
- 商号:MiZ株式会社
- 所在地:〒247-0056 神奈川県鎌倉市大船2丁目19番15号
- 電話番号:0467-53-7511
- 公式サイト:https://e-miz.co.jp/
本記事はMiZ株式会社の発表をもとに作成されています。
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