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日本医療政策機構が片頭痛対策に関する政策提言を公表 8つの提言を提示

特定非営利活動法人 日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)は、片頭痛対策における生活者視点でのイノベーション普及を目指し、「片頭痛対策に関する政策提言~生活者のためのイノベーション普及に向けて~」を公表しました。

片頭痛は日本において15歳以上の約840万人、小児を含めると約1,000万人規模が罹患する慢性神経疾患でありながら、「誰にでもある頭痛」として軽視され、多くの患者が専門的な治療につながっていない現状があります。同機構は教育、診療報酬、法制度、産業政策にわたる横断的かつ一体的な8つの政策提言を示しました。

国内外における片頭痛の現状と課題

片頭痛は世界的に約11~12億人が罹患しており、国際的にも「治療ギャップ(Treatment Gap)」の克服が政策課題として認識されています。日本国内では女性に多くみられ(男性の約3.6倍)、就労や育児、介護を担う30~40代に集中するため、女性活躍推進や労働生産性、少子化対策とも密接に関連しています。

しかし日本では、頭痛専門医の不足やプライマリケアにおける診断・紹介体制の未整備、学校・職場での頭痛教育の遅れ、行政の所管部署の不在といった構造的課題によって対応が遅れているとされています。

三層によるクリニカル・イナーシャの解消へ

今回の提言は、片頭痛専門医3名への有識者ヒアリング、医師・患者を対象としたエスノグラフィー調査、国際文献レビューの知見を統合して作成されました。

調査などを通じて、患者が痛みを諦め、専門外の医師が患者の求めるものだけに応え、制度が停滞を是正するインセンティブを欠くという、患者・医療者・医療制度の三層が相互に強化しあう「クリニカル・イナーシャ(臨床的惰性)」の構造が浮き彫りになりました。この連鎖を断ち切るため、普及啓発を超えた包括的な政策介入と、「患者参加型医療」「患者中心の医療」の視点が不可欠であるとしています。

提言書では、相互に補完しあう一体的なパッケージとして以下の8項目を挙げています。

  1. 社会全体への普及啓発の推進と疾患認知度の向上
  2. 学校教育における片頭痛・頭痛教育の制度化
  3. プライマリケアから専門医への体系的紹介体制の整備
  4. 診療報酬体系の見直しによる専門的頭痛診療の適切な評価
  5. 企業(事業主・保険者)における片頭痛対策の健康経営施策への組み込み強化
  6. 患者・市民参画を基盤とした片頭痛政策への転換
  7. 新規治療薬へのアクセス改善と経済的障壁の軽減
  8. 行政における片頭痛対策推進体制の整備と法的根拠の確立

学校、職場、医療機関、行政が連携して取り組むことで最大の効果が期待できるとしています。

特定非営利活動法人 日本医療政策機構の概要

  • 団体名: 特定非営利活動法人 日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)
  • 所在地: 東京都港区
  • 代表理事: 乗竹 亮治
  • 設立: 2004年
  • 公式サイト: https://hgpi.org/

本記事は特定非営利活動法人 日本医療政策機構の発表をもとに作成されています。

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