Dynatrace調査、AI拡大でログデータ93%増も従来型管理が限界に
AI駆動のオブザーバビリティ(可観測性)プラットフォームを提供するDynatraceは、グローバル調査レポート「2026年版ログ管理レポート」を発表した。調査結果によると、AIワークロードの拡大に伴いログデータ量が過去12カ月間で93%増加しており、従来型のログ管理アプローチが限界に達しつつある実態が浮き彫りとなった。AI関連データの急増と複雑化に対し、多くの組織で管理や分析の手法を根本から見直す必要性が高まっている。
AI拡大に伴うデータ急増と従来型管理の限界
レポートによると、組織はログ管理ソリューションに年間平均250万米ドルを費やしているものの、増大するコストやシステム上の制約に対応するため、平均86%のログデータを取り込みや保存、分析の対象から除外している。また、組織はログやテレメトリの管理に平均7種類のツールを使用しており、組織の80%が「実行可能なインサイトへ変換する作業が顧客体験に悪影響を及ぼし、AIイニシアチブを遅延させている」と回答した。
Dynatraceのログ管理担当バイスプレジデントであるMala Pillutla氏は、AI主導の環境ではすべてのテレメトリをリアルタイムで統合し、深いコンテキストを付加する統合アプローチが必要であると言及している。
統合型オブザーバビリティへの移行が課題
調査では、回答者の約4分の3がAIワークロードのログ管理にはプラットフォーム型のアプローチが必要だと回答した。また、81%がリアルタイム分析の実現に向けて、ログの取り込みと処理がオープンかつ自動化されている必要があるとしている。
さらに、約3分の1の組織が重複または十分に活用されていない機能に費用を支払っており、4分の1以上の組織が複数ツールの稼働維持にエンジニアリングリソースを消費している実態も判明した。ツールの分断によるインサイト獲得の長期化が、AIイニシアチブを本番運用へ移行する妨げになっている状況が示されている。
地域別の比較では、APAC(アジア太平洋)地域の組織における年間平均予算が261万米ドルとなり、米国の247万米ドルや欧州の234万米ドルを上回って最も高い結果となった。また、APACの回答者の74%が「現在のログ管理アプローチのコストがメリットを上回っている」と感じており、67%がコスト抑制のためにログの保存期間を制限していると回答した。
一方で、AIのパフォーマンスや挙動を評価するためにログへ依存している割合はAPACが51%と、米国(67%)や欧州(65%)を下回る結果となっている。
調査概要およびDynatraceについて
本調査は、Dynatraceの委託を受けたColeman Parkes社が2026年1月から2月にかけて実施した。年間売上高7億5,000万米ドル以上の組織でログ管理を担当するシニアリーダーおよび意思決定者450名(うち150名はAPAC拠点)を対象としている。
Dynatraceの概要は以下の通り。
- 会社名:Dynatrace(NYSE: DT)
- 日本支社:東京都千代田区
- 日本支社代表執行役社長:徳永 信二
- 事業内容:デジタルビジネス向けオブザーバビリティプラットフォームの提供
- 公式サイト:https://www.dynatrace.com/ja/
本記事はDynatraceの発表資料をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



