JR東日本とIVRy、忘れ物センターで対話AI活用の実証実験を9月に実施へ
株式会社IVRyは、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)のJR東日本お問い合わせセンター(お忘れ物)において、対話AIプラットフォーム「アイブリー」を活用した実証実験を2026年9月1日から9月30日まで実施すると発表した。
AIによる電話自動応答を通じて、問い合わせ混雑時における受付体制の強化と、オペレーターの業務負担軽減に関する効果を検証する。
導入の背景と電話窓口が抱える課題
JR東日本管内では年間200万件を超える忘れ物を取り扱っており、電話窓口である問い合わせセンターでは、時間帯による回線の混雑時に確実に応答できる体制の確保が課題となっていた。また、オペレーターが1件ずつ詳細な状況を聞き取る従来の対応フローは、業務工数の負担が大きい点も背景にある。
JR東日本では、デジタルツールに不慣れな利用者や緊急性の高い要件に対応するため電話窓口の維持を不可欠としつつ、応答率の向上と窓口業務の持続可能性を両立させる手段として対話AIの活用を検討してきた。
実証実験の概要と受付の流れ
実証実験は、専用の電話番号(050-1721-3099)にて2026年9月1日から9月30日まで、各日9時から17時に受け付ける。1日あたりの上限件数に達した場合は受付を終了する。なお、捜索可能な範囲はJR東日本の敷地内で拾得され、システムに登録された品物に限られる。
利用者が専用番号に電話をかけると、AIが品物の特徴や日時、場所などをヒアリングする。通話終了後、オペレーターが確認した捜索結果をショートメッセージサービス(SMS)で利用者に送信する仕組みとなっており、SMSの通信料は利用者が負担する。
鉄道業務に特化したシナリオ構築と3つの検証ポイント
本検証では、アイブリーの対話シナリオカスタマイズ機能を活用し、駅名や路線名、遺失物の特徴など鉄道特有の専門的な項目に対応したシナリオを構築している。検証内容は主に以下の3点となる。
- 鉄道業務に特化した対話シナリオによるヒアリング精度の向上と実効性の検証
- AIによる一次受付と段階的な情報収集を通じた、混雑時における応答体制の強化
- AIが収集・データ化した内容をオペレーターへ共有することによる通話時間の削減と、複雑な捜索対応への注力環境の実現性
対話AIプラットフォーム「アイブリー」について
アイブリーは、企業と顧客の対話をAIで自動化・最適化するプラットフォームである。電話やチャットなど複数チャネルの対話データを蓄積・解析し、業務改善や経営判断に活用できる。2026年7月末時点で47都道府県・98業界(日本標準産業分類の中分類99業界をもとに計測)において累計6万件以上のアカウントを発行している。
株式会社IVRy 会社概要
- 企業名:株式会社IVRy
- 代表者:代表取締役/CEO 奥西 亮賀
- 設立年月:2019年3月
- 所在地:東京都港区三田三丁目5-19 住友不動産東京三田ガーデンタワー10F
本記事は株式会社IVRyの発表およびJR東日本の公表資料をもとに作成。
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